EU、中国への武器輸出を解除へ・・「雄藩」の台頭。
2005年 02月 24日
☆EU、中国への武器売却の禁止措置を解除する方針
2月22日、フランスのシラク大統領は、
欧州連合(EU)が中国への武器売却の禁止措置を
解除する方針であることを明らかにした。
EU首脳会議に先立ち、
ブッシュ米大統領と会談した後に記者会見したもの。
シラク大統領は、「中国に関しては、
EUは対中関係の最後の障害物を取り除くつもりだ」と語り、
中国の民主化運動鎮圧後の
1989年に発動された武器売却禁止措置は、
もはや正当化できないと指摘した。
(ロイター)
これが何を意味してるか?
単なる中国の軍事力増大や、
武器売却の商売の枠内で捉えるべきではないと思う。
歴史でたとえるならば、
幕末の「雄藩の台頭」。
これと構図が同じですな。
つまり、米国中心の秩序にガタが来て、
雄藩が台頭してるということ。
世界と歴史を大局的な観点で捉えるならば、
そういうこと。
まあ、EUや中国を
維新の志士を輩出した薩長にたとえるのは
ちょっと忸怩たる気持ちもありますが(笑)。
◇米国の国力の低下
◇EUの台頭
◇中国の台頭
米国の秩序がもっとカッチリしたものならば、
こういう事象は起きえないでしょう。
少なくとも冷戦期にはあり得なかったこと。
また、この武器解除の中心役である仏と独。
さらに当事者の中国。
ここらへんは自らを世界活劇の「プレーヤー」として、
米国の国力を削ぐことを明確に意図している。
あと、ロシアなんかもそうだね。
冷戦期の二極世界の単純な枠組みは崩壊した。
従来の発想で世界を捉えれば判断を過つでしょう。
*米大統領、EUによる中国への軍事技術移転に
強い懸念表明
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