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by misaki80sw

NASA実験機「X-43A」マッハ10への挑戦!

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マッハ10に挑むNASAの超音速飛行機

 米航空宇宙局(NASA)の実験飛行機、
 『X-43A』プロジェクトの立案者たちは、
 来週行なう試験飛行で、
 音速の10倍近い時速およそ1万1200キロメートルを達成し、
 飛行機のスピード記録を塗り変える予定だと述べた。

 新型の超音速ラムジェット・エンジン、
 (スクラムジェット・エンジン)は
 回転するファンを使う必要がなく、排出するのは水だけだ。
 NASAがこのエンジンを
 無人飛行機に搭載して行なうテストは、
 今回で3回目になる。
 2001年に行なわれた第1回目の試験飛行は、
 小さなX-43Aを飛行高度まで
 上昇させるブースターロケットが
 太平洋上でコントロールを失い、失敗に終わった。
 今年の3月に行なわれた2回目の試験飛行は順調で、
 音速の7倍をわずかに上回る、
 時速8000キロメートルという記録的なスピードを達成した。

 NASAは15日(米国時間)に行なうX-43Aの
 3回目の試験飛行で
 音速の10倍にあたるマッハ10の新記録を
 作りたいと望んでいる。
 ちなみに、ほとんどの旅客機の速度はマッハ1以下だ。

   (Wired News)


なんと、マッハ10ですよ、旦那!

マッハ10だと、
日本=米国間が1時間ちょっとぐらいじゃないかな。
うちから渋谷に行くのと変わらないよ(笑)。

このスクラムジェット・エンジン。
詳細を書きますと、
通常のジェット飛行機の場合は、
吸込んだ空気を圧縮機などによって圧縮し、
燃料を吹き込んで燃焼させる。
これがターボジェットエンジンってやつね。

ところが、飛行機が高速で飛べば、
回転式の圧縮機を使わなくても、
空気の通り路(流路)を狭くすることで
空気の流れがせき止められ、
空気自身の勢いで圧縮されてしまう。
このため、タービンやコンプレッサーが要らず、
燃費も大幅に減る。
こんな感じで空気の勢いを利用して
圧縮する形式のジェットエンジンを
ラムジェットエンジン(RAMjet Engine)と呼ぶ。

ラムジェットエンジンは、
ファンを使わず、エンジンの空気取り入れ口を
少しずつ狭めることで十分圧縮された空気をつくる。
この時、エンジン内部の空気の流速はマッハ1以下になる。
しかし、機体の速度がどんどん速くなると、
吸込んだ空気の温度や圧力が上がり過ぎて性能が悪くなる。
これを避けるために、
マッハ4以上の飛行では空気をあまり圧縮せず、
エンジン内で超音速のまま燃焼させる。
こうしたラムジェットエンジンを
スクラムジェットエンジン、
(Supersonic Combustion RAMjet Engine)と呼ぶ。

などと偉そうに書いてみたが、
正直・・・・よく分かりまへん。
ただ、速そうだなってのは分かったよ(笑)。

まあ、とにかく、
このスクラムジェットエンジンを搭載した実験機、
X-43Aが11月15日にマッハ10を目指し、
飛行実験を行うとのこと。
すでにX-43Aは今年3月の第二回実験で
マッハ7をたたき出している。

実験飛行の段取りとしては、
15日、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地から、
X-43Aを翼下にぶら下げたB-52爆撃機が離陸する。
B-52が太平洋上で高度1万2000メートルに達すると、
X-43Aの搭載されたブースターロケットを切り離す。
点火されたブースターロケットは
高度約3万3500メートルまで上昇、
速度はマッハ4以上に達する。
ここでX-43Aのスクラムジェット・エンジンが点火し、
マッハ10で飛行することになる。

このスクラム・ジェットエンジンは
点火からわずか10~11秒程度で
燃料を使い切ってしまうそうだが、
このエンジンの加速は凄まじく、
ほとんど一瞬にしてマッハ10に達するらしい。

このエンジンの利点は、
通常のジェットエンジンに比べ、
その爆発的な速度の割には燃費があまりかからないこと。
このため将来的には、このエンジンを使用して、
より安価なロケットや
より高速なミサイルの製造が実現可能と
期待されているそうだ。

日本では、宇宙研究開発機構傘下の
航空技術研究本部を中心に研究を進めているとのこと。
日本の場合、将来の有人宇宙往還機、
「スペースプレーン」にこのエンジンを搭載するらしい。

今のジェットエンジンの最高速度記録が、
米軍の戦略偵察機、黒い怪鳥こと、
「SR-71ブラックバード」のマッハ3.6だから、
一気にその倍ってことだよね。

大空の技術もどんどんと進歩してるんだなあ (^^ )



NASA「X-43A」計画サイト

NASAの超音速飛行機がマッハ7を達成

オーストラリアで『スクラムジェット』の高空実験

NASA、マッハ10の超音速航空機を開発中

航空技術研究本部:エンジンに関する研究
 ラム・スクラムジェットエンジン

by misaki80sw | 2004-11-13 01:52 | 科学・技術関連ニュース