土星の衛星「タイタン」最新画像・・メタンの大気と海。
2004年 10月 28日
☆タイタン撮った…特徴の「もや」鮮やかに
米航空宇宙局(NASA)は27日、
土星を周回中の米欧の無人探査機カッシーニが
土星の衛星タイタンを撮影した最新画像を公開した。
タイタンの特徴である分厚い「もや」がはっきりとらえられている。
紫外線や赤外線の領域で撮った画像に色を付けた。
大気の一部が紫外線で分解されてできるとされる「もや」と
高層の大気は濃い青に、
大気中のメタンが光を吸収しているとみられる北半球付近は
赤っぽく写っている。
カッシーニは26日、
タイタンにこれまでで最も近い約1200キロまで近づき、
赤外線画像やレーダーで観測。
NASAによると、
赤外線画像では南極付近の雲や表面の明暗は見分けられたが、
液体があるかどうかまでは分からず、
レーダーのデータ分析に期待をかけている。
タイタンは直径約5150キロと水星より大きく、
太陽系の衛星で唯一、独自の大気を持つ。
表面は氷点下179度と超低温だが、
環境は原始の地球に似ているとされ、
メタンとエタンの海が存在するとみられている。
カッシーニは4年の探査期間中に計45回、タイタンに接近、
来年1月には小型探査機ホイヘンスを着陸させ、
さらに詳しい観測を行う。
(ZAKZAK)
こいつがタイタンか。
鮮やかなもんだね。
土星探査機「カッシーニ」は、
イタリア人の天文学者ジャン=ドミニク・カッシーニの名が元。
この人、1675年に土星の輪が二重になっており、
内側の輪と外側の輪があることを発見した人。
カッシーニは1997年10月、
フロリダ州ケープカナベラル宇宙基地から
タイタン4型ロケットによって打ち上げられた。
高さ約7メートル、幅約4 メートル、重さ約6トンと
NASA最強といわれる重厚長大な探査機。
探査機本体とその子機「ホイヘンス」から構成される。
総費用は約34億ドルと
惑星探査では史上最大の予算。
運営はNASAと欧州宇宙機関(ESA)およびイタリア宇宙事業団。
15年がかりで約5000人が開発製造に携わった。
今回、このカッシーニが土星の衛星「タイタン」に最接近し、
鮮明な画像を送ってきた。
タイタンは濃い大気に覆われており、
ほとんどの波長では鮮明に捉えることができないが、
画像では赤を3倍強調することで
はっきりとした姿を浮かびあがらせることに成功している。
土星の数多くある衛星の中の一つ、タイタン。
半径は水星よりも大きく、
木星の衛星ガニメデにつぐ 太陽系第2の衛星。
しかし、メタンの濃い大気に包まれており、
その素顔は謎とされてきた。
メタンの大気。
メタンとエタンの海。
エタンやタールで覆われた陸地。
なんだよ、
メタンとエタンばっかりじゃん、という気もするけど(笑)。
でも、メタンの大気や海って想像もつかないなあ。
ちなみにタイタンは
天文学者や天体物理学者にとって非常に興味深い存在で、
原始地球時代の有機物質が
存在するかも知れないと考えられているとのこと。
また、衛星でありながら大気を備え、月を従えており、
もともとは惑星だったものが、
土星の引力に捉えられて衛星になったとも考えられている。
さて、2004年12月、
カッシーニに搭載された子機探査機ホイヘンスは、
タイタンの大気中に投入されて地表に到着し、
史上初めてタイタンの地表に関する詳細な情報をもたらす予定。
ホイヘンスはタイタンの大気中を漂い、
地表に激突するまでに可能な限りの計測を行なう。
これはワクワクものだよ。
どの程度の画像が送られてくるのかは分からないけど、
ほぼ地表付近まで見えちゃうもんね。
メタンの海ってどんな感じ?
陸地の様子は如何に?
非常に興味津々 (^^*)
やっぱ宇宙って神秘だね。
たかだかタイタン一つとっても謎に満ちている。
今もカッシーニは虚空を飛行し、
この暗い大気の衛星を周回しているんだなあ。
*タイタン
*タイタンにメタンの雲、補償光学技術が映し出す新映像
*カッシーニ計画サイト