中国、世相関係ニュース・・最も苛烈な「資本主義社会」
2004年 10月 27日
中国、世情関係のニュースを3連発。
☆退職女性ら1万人が抗議 中国、年金不満と道路封鎖
中国東部の安徽省蚌埠市で22日から25日にかけて、
紡績工場を退職した高齢の女性ら数千人が年金を不満として、
市内の幹線道路を封鎖する抗議行動が起きた。
ニューヨークに本拠を置く人権団体、
「中国労働者観察」が明らかにした。
ピーク時には約1キロにわたり約1万人が道路を占拠したという。
中国では18日、重慶市で1万人以上が
地方政府庁舎を取り囲む騒乱が起きたばかり。
政府への不満が全国的に高まっていることを示している。
抗議行動が始まった22日は、
市内のイベントに温家宝首相が出席するとのうわさがあったため、
退職者らは首相が抗議行動を見て、
地元政府に待遇改善を指示してくれると期待していたという。
(共同通信)
☆移民迫られ抵抗、乱闘騒ぎに―中国・長春
住民が執行官と衝突、50人重軽傷
中国吉林省長春市で二十二日午前、
違法住宅の強制撤去を実行しようとした、
同市執行官約百人が住民四百人に取り囲まれ、
退去を拒む住民らが執行官と衝突、
執行官約五十人の重軽傷者が出る乱闘騒ぎとなった。
二十四日付の香港紙「星島日報」によると、
二十二日午前、長春市内の違法建築住宅の
強制撤去に踏み切った同市住宅管理局の執行官約百人が
現場で住民四百人に取り囲まれ、
住民らは鍋やこん棒などを武器代わりにして
強制執行を阻止。
ものを投げるなどの激しい抵抗に遭った執行官ら約五十人が
頭や顔に打撲や切り傷などを受け、うち二人が重傷を負った。
抵抗した住民側も十数人の負傷者が出たという。
最近は北京や広州、南京などの大都市で
貧民街の区画整理のために
住民への移民補償処理を行っているが、
補償額が住民側の意向に比べて極端に低いことから
住民側の激しい抵抗活動が起こり、
地元執行官との流血事件が繰り返されている。
(世界日報)
☆瀋陽で集団自殺未遂、臨時労働者給料未払いで
遼寧省・瀋陽市の蘇家屯区で23日、
農村部から来た臨時労働者7人が、
睡眠薬を大量に服用し自殺を図った。
治療が比較的早かったこともあり、
全員が危険な状態からは脱出した。
自殺を企てた理由は、
給料未払いによる生活難だったとされる。
26日付で華商網が伝えた。
中国経済の原動力の一つとして、
農村などから都会に出る大量の安い労働力の存在がある。
しかし2―3年前から、
給料未払いなどの問題も多発しているのが現状だ。
(サーチナ・中国情報局)
私は中国の内情を知ろうとする場合、
この種の社会関係の記事に注目する。
前にもそういうサイトを紹介したことがあったけど
*中国の内情を伝える翻訳サイトを紹介!
社会関係の記事って、
最もその国の国民性や
社会の有り様が露呈されるニュースだからね。
中国の内情を一言でいうならば、
共産主義者がイメージするような弱肉強食の資本主義社会。
これがかの国の実情。
変な言い方だけどさ。
国民の福祉乏しく、政府の保護なく、労組はなく、
資本主義の最も苛烈な部分が
この国において現出している。
独裁政党が推し進める自由無き富国強兵路線。
経済至上主義と物神崇拝。
なんて歴史の皮肉だろう。
共産主義のエッセンス、
唯物主義が生み出した一つの変異性国家なんだろうね。