政府、自衛隊定員大幅削減・・組織再編の奇貨とすべし!
2004年 10月 10日
☆陸自定員、5―10年で4万人削減・政府方針
政府は8日、防衛力見直しの一環として
陸上自衛隊の定員を大幅に削減する方針を固めた。
現在の16万人体制を
5―10年かけて4万人程度削減する方向で調整し、
年末に策定する新防衛大綱に明記する計画だ。
国際テロや弾道ミサイルなど
新たな脅威に迅速に対応する機動力重視の編成に改め、
師団配置も再編する。
戦車の半減を目指すなど、
冷戦型の組織・装備が残る自衛隊の構造改革を推進する。
小泉純一郎首相は歳出改革を強化する意向を示しており、
2010年代初頭のプライマリーバランス(基礎的財政収支)の
均衡を達成するには防衛関係費も聖域視せず、
思い切った歳出削減を図る必要があると判断。
山崎拓首相補佐官や
財務、防衛両省庁の担当部局に調整を指示した。
政府は9年ぶりに改定する新防衛大綱をもとに
来年度を初年度とする5年間の中期防衛力整備計画
(中期防)の策定作業に入るが、
総額は現在の計画に比べて
約1兆円減の24兆円程度に抑制する。
初年度となる来年度予算では
今年度以下の水準に減額することを目指す。
(日経新聞)
このニュースでは触れてないけど、
戦車などの正面装備削減の理由として
MD(ミサイル防衛システム)で莫大な金を食うため、
他を抑制せざるを得ないということもある。
*用語解説「ミサイル防衛(MD)」
まあ、MDってのはある種のバクチで、
成るか成らぬかは作ってみないと分からない。
私は、このMDの正否についてはよく分からない。
いいとも悪いともいいようがない。
ただ、防衛予算削減とMD費の調達で、
自衛隊の組織や装備体系を変更せざるを得ないのなら、
逆にこれを奇貨として、
思い切った良質な編成にしてほしいわね。
根本から考えるならば、
軍の組織と装備体系は防衛戦略に準拠し、
防衛戦略は国家戦略に準拠し、
国家戦略は国家理念に準拠する。
日本の国家理念は、
自由と民主主義。
諸国の平和と自由貿易による繁栄。
これに基づく国家戦略は、
資本主義・自由貿易を基本とした、
現世界秩序と経済システムの防衛と維持。
さらに、これに基づく防衛戦略は
日米同盟を基調としたシーレーン防衛と国土防衛。
ざっとこんなもんかな。
で、この防衛戦略に沿って、
限られた防衛予算の枠組みの中で、
自衛隊の組織と装備体系を考えるべし!
私が考えるとするならば、
国土防衛+シーレーン防衛が主体ならば、
まず、陸自にメスを入れるべき。
今、日本本土に大兵を揚陸できる国は
旧ソ連の崩壊した後は米国しかない。
米国は同盟国である以上、
これとの交戦状態は想定する必要は無い。
要は、海と空主体で
国土とシーレーンをを守ればいいわけで
今の陸上戦力はバッサリと削減すべきでしょう。
具体的には、
米海兵隊のような緊急展開能力を持つ旅団を、
5~6個程度常備し、
緊急時に国土各地に展開すればいい。
今の陸自の師団の大半はいわば「貼り付き師団」で、
緊急の移動・展開能力が劣る。
これを改めて速戦速攻の数個旅団を置けばいい。
おお、なんだかラムズフェルド長官みたいだな(笑)。
あと、3軍の配置だけど、
旧ソ連を仮想的とした北方偏重は
そろそろ終わりにしないとね。
いつまで最強部隊を北海道に置いてるわけ?
これを西南方面重視に改めるべき。
言うまでもなく仮想敵は、
半島の北側の某国と、
東シナ海の反対側の某覇権国家。
まあ、当然じゃないの。
こういう感じで、
新任の防衛庁長官・・・え~と名前忘れた(笑)。
ぜひとも組織と装備体系を改めてください。
未だに北海道に最強の第七師団を置いてるのは
自衛隊の時代遅れ配備の象徴だと思うよ。
あれを熊本あたりに持ってくれば、
間違いなく「某覇権国家」は、
日本の強固な意志を感じ取るでしょう。
*防衛庁・自衛隊サイト

