misakiのオールジャンル時事評論!


by misaki80sw

カテゴリ:中国・台湾関連( 69 )


米FRB議長、人民元改革促す…公聴会で証言

 アラン・グリーンスパン米連邦準備制度理事会議長は、
 21日の上院予算委員会の公聴会で証言し、
 中国が通貨・人民元を
 対ドルで低い為替レートに固定している問題について
 「為替(の変動幅を広げる)柔軟化が早いほど、
 中国経済にとって大きな利益になる」と述べ、
 人民元の柔軟化を急ぐべきだとの考えを示した。

 議長は、人民元の不当に低い為替レートが、
 中国の労働生産性の向上を妨げているなどと指摘した。

 ただ、中国政府が人民元改革に踏み出す時期については
 「予測するすべを持たない」と述べた。

   (読売新聞)


人民元の切り上げ問題で
米国がそうとう強硬的になってますね。

世界的にチャイナ・バッシングが起こってます。
発端はあの反日暴動ですが、
その根底には人民元の切り上げ問題がある。

中国当局は人民元に関して
為替の「管理フロート制」を取っている。
これは相場の変動幅に一定の枠を設け、
それを超えた場合に通貨当局が市場に介入するもの。
「固定相場制」と「変動相場制」の
中間的なやり方ではあるが、
実質的にはドルに対する固定相場と変わらない。

中国がこの制度を利用して
輸出偏重政策をとっているのは明白で
輸出がGDPにしめる割合は30%程度もある。
1994年の時点ではこれが21%であり、
安い人民元を使って輸出を振興してきた。

これに苛立っているのは米国で
米国の対中貿易赤字は
昨年は1616億ドルに達しており、
米国内では人民元が
実勢相場よりも約40%低い水準に維持され、
輸出を有利にしていることが
赤字の主因との主張が台頭している。

米国内では、高まる貿易不均衡に対する不満を背景に、
中国に人民元切り上げを求め、
応じなければ中国製品に一律27・5%の関税を課す、
対中報復法案が米上院で採決される見通しとなっている。

人民元切り上げ拒否なら上院採決へ
 米、中国に報復関税


また、米国だけでなくEUも
セーフガード(緊急輸入制限)措置発動の
検討を始めている。

ここのところ、
米要人の人民元切り上げ要請の発言が相次いでおり、
14日にはブッシュ大統領が
人民元の変動相場制への移行を要求。

米大統領「人民元、変動相場制に」
 中国に実質切り上げ要求


また、上記ニュースのように
グリーンスパン米連邦準備制度理事会議長も
人民元改革を中国に促している。

米国としては
この人民元の切り上げ問題は
ここ数年の課題だけど、
今、これがにわかにクローズアップされている背景には
対中貿易赤字の増大もさることながら、
私は米国の対中姿勢全般の変化があると思う。

米国が今までこの問題を手控えてきたのは
イラク情勢をめぐる国際的孤立と
北朝鮮問題で中国の支援を得たかったから。

米国は6ヶ国協議を通じて
中国に北朝鮮を説得させる、
あるいは恫喝する役割を期待してきた。
近隣諸国での核の拡散を恐れる中国と
この部分においては利害が共通すると思っていた。

ところが、ここ数ヶ月、
中国の戦略が変わり始めている。
中国は米国の意向に応じて北を恫喝するよりも
北朝鮮をそのまま生かして
米国への牽制材料に使う方向にシフトし始めている。

背景には、台湾独立問題を巡り
反国家分裂法制定など対外強硬派の勢力が増してきたことと、
2月に日米両国が
例の「2プラス2」で共通戦略目標を打ち出し、
対中包囲戦略を明確にしたことが大きいと思う。

日米「共通戦略目標」発表・・中国封じ込めと攻守同盟

ここらへんあたりから
潮流がガラリと変わり始めた。
中国はこの流れに対し、
六ヶ国協議での対北説得役を
意図的にサポタージュし始めたように思うね。

米国もそれに薄々気づき始め、
じゃあってんで、
人民元切り上げ問題など対中強硬論に傾き始めている。

付言しておくと
日中会談の後、欧米のマスコミ論調は
中国非難と日本擁護に傾いているけど、
これはここ数ヶ月の
チャイナ・バッシングの流れが根底にあり、
首相の謝罪発言など関係ない。

あの演説で日本が堂々と正論を述べ、
日中首脳会談で原則論を貫いたとしても
この論調自体には変化はなかったでしょうね。
むしろ大きいのは反日暴動と
それに対して中国が一切謝罪しなかった影響の方が
決定的でしょう。

さて、焦点の人民元問題ですが、
中国としては微妙な選択。
今、上海などでは外資の流入により、
土地バブルが破裂寸前までいっている。

ちなみに中国全土で04年に不動産価格は、
商業ビルが14・4%、マンションが15・2%上昇、
北京では20・8%も急騰し、
上海では平均が15・8%だったが、
商業中心地は28%も上昇した
上海では不動産価格が上昇の一途をたどる一方で、
賃貸料金が下落を続けている。

流入する外資は
2年前までは香港、台湾の資金だったが、
最近は日本、韓国及びヨーロッパからも
不動産投機資金が雪崩をうって中国へ流入している。

これが人民元の切り上げと共に一斉に流出する可能性が高く、
そういう事態がおきれば
銀行は経営が苦しくなり、取り付け騒ぎに発展しかねない。
そうです、まさにバブル崩壊なんですよ。

中国にとっては苦悶の選択であり、
人民元をこのままにしておくと
国際社会の強硬姿勢を招きかねず、
しかし、切り上げれば
輸出は減るし、バブルも破裂しかねない。
米国もそれが分かっているから、
何か別件の取引材料にしてやってもいいと
圧力をかけまくる。
ここらへんは各国も丁々発止だね。

日本としては
米国の戦略も読み、中国の意図も見透かし、
巧妙に国益を増進させてほしいもの。

中国国内では、すでに反日暴動を受けて
日本企業の撤退と対中投資の手控えが始まっている。

NNA調査:「中国シフトに大きな影響」日企の6割

日本企業の対中リスク感は
かつてないほど高まっており、
この流れは変わらないでしょう。

あの反日暴動ってのは
そういう意味では中国の敵失であり、
日本としては大いに利用すればいいよ。
また、この流れを作り出した遠因は
2月の「日米2プラス2」にあることを
もっともっと自覚すべきでしょう。



G7閉幕 「中国リスク」に強い意思
 人民元改革 議長国声明で踏み込む


中国の不動産バブルは
 どれだけ持ちこたえることができるのか?



娘通信♪関連過去記事
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by misaki80sw | 2005-04-27 00:32 | 中国・台湾関連

昨日の2つの記事、

小泉首相「謝罪」演説・・道義無く、戦略性無く

日中首脳会談、中国の謝罪無し・・小泉演説の考察

これの続きと
皆様のコメントに対するレスです。


さて、手短に書いていきます。

私の意見の根本は

中国の反日暴動
   ↓
中国政府は謝罪せず、補償せず
   ↓
日本は謝罪

この図式に尽きます。

要は反日暴動に屈したということです。
明らかに相手が悪いのに
相手は謝らず、自らが頭を下げた。
「売国外交」「土下座外交」そのものです。

これに対して首相を擁護する方の意見は、

1,あれはアジア諸国全体に向けられた謝罪で
  中国のみに向けられたものではない。

2,スピーチ全文を読めば分かるが
  謝罪の部分は冒頭のみに過ぎない。

3,これで中韓の「日本は謝罪してない」という主張が
  間違いであると言うことを
  国際社会に印象づけることに成功した。

まあ、この3つでしょう。

この件に関しては「道義」の観点と
「戦略・効果」の観点に分けて考えないといけません。
いろいろなコメントを拝見してて思ったのは
この2つの概念をゴッチャにしてるということです。

まず、個別に言う前に
根本的なことを言います。

対中であろうが、対アジアであろうが
何故、再度謝罪する必要があるのか?

過去、日本は多くの謝罪を
アジア諸国に対して繰り返してきました。

日本の戦争謝罪発言一覧 - Wikipedia

何故、それを繰り返す必要があるのか?

首相擁護派の人は言うでしょう。

 これで中韓の「日本は謝罪してない」という主張が
 間違いであると言うことを
 国際社会に印象づけることに成功した。

これは戦略論・効果論でしょ?
国家の原則・道義的な部分はどうなるのですか?

明確に言えるのは
中国の反日暴動があったから
今、再度の謝罪表明となったわけです。
他に理由がありますか?
過去に何度も行った謝罪を
ここで改めて繰り返す理由は何ですか?
中国の反日暴動があったからでしょ。

日本政府が公式見解として
「いや、あれはアジア全体に向けられたもの」
と言い張るのはかまいません。
しかし、この時期に
何度も繰り返した謝罪をあえて行うことは
日中の枠組みで捉えられるのは当然のことです。
というか、捉える方が自然です。

国家の原則・道義の観点から言えば、

 過去に何度も行った謝罪を繰り返す必要はない。

この一点につきます。

あの場であえて繰り返したのは
中国の反日暴動があったからです。
あの謝罪は中国に対する日本のメッセージであり、
それ以外に何の理由もありません。

ああいう演説をこの時期に行えば
世界は日中問題として見ます。
私もそう見ます。
見られて当然です。
これに目をつぶることは欺瞞そのものです。
この演説が日中の枠内で捉えられるのは当たり前のことです。

よって、道義論の観点から言えば
謝罪を繰り返す必要などありません。
道義の観点から
再度謝罪する必要があるというのなら
理由を教えていただきたいものです

私が言いたいのは
土下座なんて策でも何でもないということです

土下座を国策の選択肢として使うのは
国家が生きるか死ぬかの窮地に追い込まれた時だけです。
そうでもない局面で土下座して平然としている。

そして土下座したことを
「小泉さんの良策」とか、
「これこれこういうメリットがあった」などと論評している。
この神経が理解できません。

私はメリットなんてほとんど無かったと見てますが、
仮に百歩譲ってメリットの方が多かったところで、
土下座して己の策を施そうというのは
プライドと気概の消失そのものです。

自らが一個の人間として日常生活において、
それがいくら利益になることでも
平然と他人に対して土下座するでしょうか?
おそらく大半の人間はプライドが許さないでしょう。
これが一個の人間として正常な感覚であり、
そのプライドがあるからこそ
健全な社会は維持されるのです。

中には土下座しても平気な人はいるでしょう。
こういう人こそ今回の小泉外交を
「首相の策は効果があった」と論評する資格があるのです。
己自身が「土下座しろ」と言われて気色ばむ人が
国家が土下座したことに関して平然としている。
そして策として評価している。
「これで中韓の口を封じることが~」なんて言っている。
中韓から「謝罪、謝罪!」と言われ続けて
謝罪ってものに対して
不感症になってるんじゃないでしょうか?


次に戦略論・効果論です。

戦略・効果の観点から
反日暴動に対する日本政府の戦略的希求は
2つのうちのどちらかです。

1,反日暴動が鎮静化してほしい。

2,反日暴動が拡大してほしい。

どちらかです。

1を望むならば
首相の謝罪発言は多少なりとも意味が通じます。

暴徒が「日本は謝罪せよ」と要求し、
当初にこれを煽った中国政府が
日本から謝罪の言質を引き出すことを目的にしている以上、
そこで日本が頭を下げれば
短期的には沸騰するエネルギーが収まるのは当然のことです。

ただし、長期的には
「日本は強く言えば叩頭する国」となって、
今後、日中間で問題が生じた時に
また暴動の嵐が吹き荒れ、
中国は日本に対して強硬な態度を取るでしょう。

要するに
「1,反日暴動が鎮静化してほしい。」
の目的のために謝罪したならば
その場しのぎにはなりますが、
長期的はマイナスです。

日本の戦後の対中外交の媚中パターン、
中国が強硬に出て、日本が頭を下げる。
これの繰り返しに過ぎません。

このパターンが日中関係の健全化に
どれだけ害をなしてきたか。
そして、日中関係をどれだけいびつなものにしてきたか。

こういうことを平然と繰り返す。
それに対して、あれこれと理由をつけて
あの謝罪を正当化しようとする。
私としては感覚を疑わざるをえません。

次に2の「反日暴動の拡大を希求」です。

私自身が反日暴動の拡大は
日本の国益につながると思っています。
これはここでくどくど説明しません。
過去記事でも見てください。

反日中国の未来予測・・暴動鎮圧と軍事侵攻

中国「反日」という名の公理・・攘夷と倒幕

同じ反日暴動の拡大希求派で
かつ、擁護派の人の主張の中で
「首相の謝罪発言=反日暴動の拡大」
などと言ってる方もいます。

しかし、先にも述べたように
これは全く論を成してません。
どこでどうすればそういう結論になるのか
全く意味不明です。
「風が吹けば桶屋が儲かる」程度の
思考のお遊びに過ぎません。

本来、反日暴動の拡大が日本の利益になるというのなら
日本は堂々と正論を述べ続ければよかったのです。

1,反日暴動とその危害に対して中国は謝罪せよ

2,尖閣諸島及び東シナ海の海底ガス田問題における、
  中国政府の対応は横暴であり、
  両国の友好を阻害する。

こういう当然のことを言えばいいのです。

そうすれば間違いなく反日暴動は拡大します。
わざわざ謝罪などせずとも
正論を言うだけで暴動は拡大します。

よって、対「中国の反日暴動」という点においては
1と2のどちらを望むにしても
首相の謝罪発言は明確にマイナスであるか、
あるいは意味がありません。
国益を害したと言っていいと思います。

さて、擁護派の主張、

 3,これで中韓の「日本は謝罪してない」という主張が
   間違いであると言うことを
   国際社会に印象づけることに成功した。

戦略論・効果論の観点から
意味があったのはこれだけですね。

ただし、物事は総合勘案です。
あの謝罪発言を戦略・効果の観点から見るならば
プラス・マイナス両面を比較勘案すると、
戦略的にはプラスよりもマイナスの方が
圧倒的に大きいと思います。

よって、結論としては

◇道義論の観点:謝罪は間違い

◇戦略論の観点:謝罪はマイナスの方が大きい

よって、今回の小泉首相の謝罪演説は国益を害しています。
愚かそのものです。


最後に、擁護派の主張の2、

  スピーチ全文を読めば分かるが
  謝罪の部分は冒頭のみに過ぎない。

冒頭だろうが何だろうが
反日暴動を受けて日中関係が緊迫する中、
多くの人が注目する中で
あの発言を行ったわけです。

聞く側があの謝罪の部分に注目するのは当然のことで、
それは演説した当の首相自身が分かっていることです。
分かってなければ政治的素人で、
そういう人間に政治を任せるわけにいきません。

それに敷衍して言うならば、
演説の場が二国間の会談・交渉の場であれ、
ああいうAA会議のような多国間の場であれ、
場所など問題ではありません。
要は首相の公的な発言であれば
場所など関係なく世界に発信されるのは当たり前のことで、
それが理解できてないのならば
首相に政治をやる資格などありません。


以上、ザァーっと書いてきました。

総じて言えるのは
これが小泉氏でなければ
これほど賛成・反対の論調は分かれないでしょう。
他の方であればこうも議論にならないと思います。

私は彼の発言であれば
枝葉の部分だけ捉えて
ああだこうだと擁護する理由を探そうとする発想が
全く理解できません。

私自身は、首相に対しては
一個の人間としては魅力的な人だと思います。
面白い人だと思います。
しかし、それとこの謝罪発言は別ものです。
首相がどういうキャラであれ、関係ありません。
間違いは間違いであり、愚かは愚かです。
彼の人間的な魅力によって
その政治的言動にバイアスを掛けて見るのは慎むべきです。

そうでなければ
一国の政治のレベルは
いつまでたっても成長しません。


さてさて、取りあえず
この問題から一旦離れます。
コメントに対しても
昨日のような精緻なレスは出来ないかもしれません

何故ならば、これをやってると
他の分野の記事自体が書けなくなるからです。
それは避けたいので (^^;)



log:謝罪も賠償も要求しなかった茶番劇。歴史の連続性

徒然なるままに時間のあるときにPCに向かひて:
 日本の外交~「お詫び」の意味~

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by misaki80sw | 2005-04-24 12:53 | 中国・台湾関連
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日中関係改善、胡主席が強い意欲を表明

 中国の胡錦濤国家主席は23日、
 小泉首相との会談終了後に記者会見し、
 歴史問題での日本側の対応を批判する一方、
 反日デモなどで悪化した日中関係の改善に向けた、
 強い意欲を表明した。

 胡主席は、
 歴史問題と台湾問題での日本側の対応について、
 「いくつかのやり方は従来の約束に背き、
 中国とアジアの人民の感情を傷つけた。
 中国とアジアの人民の強い反応は、
 日本側が深く考えるに値する」と述べた。

 日中関係については、
 「中日友好を発展させるという方針は変わっていない。
 両国の善隣友好をさらに発展させることは、
 両国の大多数の国民の願いである」と述べた。

   (読売新聞)


結局、中国は謝罪の言葉も無しですか・・。

そりゃそうだろね。
こっちから謝罪したわけだから。
日本を屈服させたと思ってるでしょうから
あえて自分から謝罪する必要など感じないでしょう。
胡錦涛氏は意気揚々でしょうね。

正直、馬鹿馬鹿しくて、
このままふて寝したい心境ですが、
他のブログやコメント欄にいただいた言葉を見て
考えたことなどを書きます。

前回の記事↓

小泉首相「謝罪」演説・・道義無く、戦略性無く

これの続編です。


首相の「謝罪とお詫び」演説についてですが、
頭の中でシミュレーションしてみればいいのです。
もし、首相がこの会議において、
ああいう謝罪演説を全くせず、普通に日本の外交戦略を語り
日中首脳会談においては、

 中国の反日暴動は遺憾であり、
 中国側の謝罪と補償を求める

と発言したとしましょうか。

そういう演説と会談内容を想像してみてください。
何か問題があるでしょうか?
これが普通だと思いませんか?
当たり前の人間の当たり前の思考です。

相手の礼を失した言動に抗議し、
相手の暴力行為や恫喝に屈しない。
これが普通です。

しかし、彼は謝ったわけです。
穏便に収めたかったのか、
擁護派の皆さんが言うような、
深い戦略があったのか知りませんが
彼は謝罪したわけです。
まっとうな目から見れば
どう考えても彼の言動はまともだと思いません。

上記の如く、
会議で普通に演説し、
首脳会談で言うべき事を言ったパターンと
今回の謝罪のパターンと
比較したらどっちが良かったのか?

どう考えても前者だと思います。
前者で何か不都合がありますか?

以下、乱暴狼藉に書かせてもらいますが、
日頃、保守系ブログなどで、
左翼の「日本はもっと謝罪すべきだ」などの発言に対して、
批判の論陣を張ってる方々が
こと首相の発言となると
手の平を返したように評価しまくってるのが
笑止というよりも、むしろ不気味です。

仮に日本の首相が、あの河野洋平氏だとして
あるいは村山富市氏だとして、
彼らがあの会議で小泉氏と全く同じ言動をして
日本の過去を謝罪したらどうなるのでしょうか?

 河野洋平 d(>_< )Good!!

なんて言いますか?

首相を擁護する論調の中に
「河野や村山が言ったら嫌だけど、
小泉の発言だから問題ない」との論法があったそうですが、
これは日本的機会主義の典型です。
「中国の核はきれいな核」という論理と全く同じです。

小泉だろうが村山だろうが河野だろうが、
首相として公人としてあの場に行ったならば、
日本の国益と尊厳を守れる人間は評価に値し、
その逆は批判されてしかるべきです。
小泉だろうが村山だろうが関係ありません。

前回の記事中にも書きましたが
あのアジア・アフリカ会議の初回は
1955年にインドネシアのバンドンで開かれました。
あの時、バンドンに集ったアジア諸国の指導者達が
今、この小泉発言を聞いたら何を思うでしょうか?
おそらく悲しみを感じると思います。
日本はいつから毅然とした姿勢を失ったのか、と。

インドのネール、エジプトのナセル、
そしてインドネシアのスカルノ。
彼らは皆、日本の前大戦の意義を高く評価していました。
おそらく彼らが小泉演説を聞けば
同じ日本人の姿だとは思えないでしょう。
まあ、周恩来のみは
ひとりほくそ笑むのでしょうが。

過去の謝罪、こういうことは
軽々しくやるものではないのです。
日本の戦後の対中外交の失敗は
「中国に対するおもねり」
これに尽きます。

言うことを言わず、何かあれば謝罪する。
その姿勢こそが中国をして
日本を軽くあしらえる相手と思わせてしまい、
今の尖閣諸島や東シナ海の海底ガス田の問題に
つながっていきました。

媚中の外務省を罵りつつ、
首相の謝罪にはコロリと高い評価をする。
こういう感覚は正気を疑います。
一種の二重基準です。

首相個人の人間的魅力は理解できますが、
それが彼の行う政策や政治的言動の評価に
バイアスがかかるようでは
国家や社会に対するまともな分析などできません。

さて、以上の論旨の大半は
日頃、保守系人士たちが
左翼に対して言ってる論法そのままです。
それを同じ保守系の人に使わなければならない事実に
私は呆然としてしまいます。



娘通信♪関連過去記事
小泉首相「謝罪」演説・・道義無く、戦略性無く
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by misaki80sw | 2005-04-24 00:15 | 中国・台湾関連
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日中首脳午後に会談
 AA会議首相演説、村山談話踏襲し謝罪


 小泉純一郎首相と胡錦濤国家主席との日中首脳会談は、
 二十三日午後(日本時間同)に
 ジャカルタ市内で行われることが決まった。
 首相としてはこの会談を
 両国関係改善の糸口にしたい考えだが、
 好転するかは不透明だ。

 首相は二十二日、
 ジャカルタで開幕したアジア・アフリカ首脳会議で演説し、
 平成七年の「村山談話」を踏襲する形で
 過去への反省と謝罪を表明した。
 国際会議での表明は異例ともいえる対応だ。
 
 首脳会談の開催は、
 二十二日夜までの両国政府の調整で決まった。
 会談は昨年十一月以来となる。
 この日首相は、同行記者団と懇談し、
 首脳会談への対応について
 「敵対からは何も生まれない。
 友好こそが、両国にとって
 最も大事だという観点から会談を進めていきたい。
 (反日デモによる謝罪や補償には)触れるかもしれないが、
 外相会談と首脳会談は違う。
 同じことをやったら意味はない」と述べ、
 中国側に謝罪、補償を求めることに
 固執しない考えを示した。
 
 一方、演説で首相は、
 「わが国は、かつて植民地支配と侵略によって、
 多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して
 多大の損害と苦痛を与えた。
 こうした歴史の事実を謙虚に受け止め、
 痛切なる反省と心からのおわびの気持ちを常に心に刻む」とし、
 「村山談話」と同じ表現で
 過去への反省と謝罪の意を表明した。

   (産経新聞)


この首相の演説ですが
評価が二分しています。

私の結論から言いますと
首相の演説は愚かとしかいいようがないと思います。

以下、

◇道義論の観点

◇戦略論・効果論の観点

この2つの観点から書きます。


<道義論の観点>

今回の首相の演説は
首相サイドがいくら否定しようとも
中国の反日暴動を
念頭においてることは間違いないでしょう。
日本国民もそう見ますし、全世界もそう見る。
当の中国政府や中国人もそう見る。

首相演説を評価する人たちの論法は

 首相が謝罪を表明することによって
 中国の「日本は謝罪していない」という、
 論拠を封じることができる。

という点だと思います。
要するに戦略論・効果論としての評価です。

しかし、総理大臣というものは
外交ゲームのプレーヤーとしてだけではなく、
日本国の代表としての立場があります。
戦略論や効果論以前に
国家の原則や主権、
そして道義的な部分においても責任を負う立場です。

この演説に至る一連の流れを書きますと、

 中国の反日暴動
    ↓
 暴徒から「日本は謝罪せよ」との要求
    ↓
 暴徒が大使館や領事館、在中日本人などに危害
    ↓
 中国政府は謝罪せず、国家として補償もせず。
    ↓
 小泉首相の謝罪演説

図式として表せば一目瞭然ですが
これは単なる自虐です。
気概やプライド以前の問題です。

この首相の演説を世界各国や中国は
間違いなく、上記図式のように捉えるでしょう。
即ち、日本国首相は中国暴徒の要求に屈したと。
その暴徒を煽ったであろう中国政府の外交的勝利であると。

中国政府から見れば、これは日本の屈服です。
日本の全面降伏です。
さんざんいいように暴徒が騒ぎ、
大使館や邦人に乱暴狼藉を働き、
自らは全く謝罪もせず、
向こうから頭を下げてきたわけです。
これが愚かと言わずなんでしょうか。

日本の国益を損ねている日本の外交イメージに

 「こちらが強いことを言えば
 日本はすぐに叩頭する」

こういうものがあります。
今回の小泉演説はこのイメージを増幅させただけです。

また「過去への謝罪」と言いますが、
前大戦の全てを謝罪するつもりでしょうか?
戦前の日本の営為を全て謝罪するつもりでしょうか?

私は日本の過去を全て美化するつもりもありませんが、
全てを暗黒の如く否定するつもりもありません。

世界史という大きな観点から見れば
過去数百年、全世界に拡大しつつあった、
白人勢力優位の流れを、
日本が日露戦争と前大戦で断ち切ったことは
否定できない事実だと思います。
それは他ならぬアジア諸国のかつての指導者達が
繰り返し表明してきたことです。

この小泉演説の舞台となったアジア・アフリカ首脳会議。
第一回目は1955年4月に
インドネシアのバンドンで開催されました。
当時、アジア・アフリカにおいて
多くの国々が欧米列強から独立を勝ち取りつつあり、
その熱狂がこの会議にも溢れていました。

この時の参加国は
中国・インド・インドネシア・エジプト、
そして日本などによる29ヶ国。
日本は当時は鳩山内閣の時代で
いまだ敗戦の貧しさを引きずっていた時代です。

日本の代表団は
この会議において拍手喝采をもって迎えられました。
各国の指導者達は、
このアジア・アフリカ諸国の独立の動きが
日露戦争、そして前大戦における日本の戦いが
きっかけであることを熟知していました。

会議の開催国インドネシアにおいても
日本の代表団は大歓迎を受けました。
インドネシアは、18万人の英蘭連合軍と、
4年間にわたる戦争を戦い、
独立を勝ち取ったばかりです。

彼らはこの勝利のかげに
前大戦において日本がオランダ軍を追い払い、
インドネシア人を訓練して義勇軍を組織したことが
独立につながったことを知っています。
さらに日本兵2千人が敗戦後も祖国に戻らず、
インドネシアの独立のために共に戦い、
そのうちの半数が戦死したことを知っています。

この最初のアジア・アフリカ首脳会議から
ちょうど50年が経過し、
初回と同じインドネシアの地において日本の小泉首相は

 「わが国は、かつて植民地支配と侵略によって、
 多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して
 多大の損害と苦痛を与えた。」

と述べました。
私はこの演説に到底納得することができません。

反日暴動が始まった頃、
中国の温家宝首相は

 「日本の国連安保理入りに反対するデモを受けて、
 日本政府は深く反省するべきだ」

 「日中関係の核心的な問題は、
 日本が正確に歴史問題を処理するかどうかということだ。
 日本の侵略戦争は中国だけでなく、
 アジア各国ひいては全世界の人々に多大な苦難をもたらした」

と言いました。

【中国】温家宝:反日デモ
 「日本政府は深く反省するべき」


自らの国の国民暴動を謝罪することなく
平然と他国に責任を転嫁したわけですが、
小泉演説はそれを肯定したに等しい。

国家の道義はどこにいったのか?
他国の暴徒が謝罪を要求し、
一国の施政者がそれに対して謝罪する。
他国の横暴に易々と屈し、謝罪を口にする。

この人物の軽々しさは
一国の宰相としての資質を欠いています。


<戦略論・効果論の観点>

先に、首相を擁護する人たちの論法を書きました。

 首相が謝罪を表明することによって
 中国の「日本は謝罪していない」という、
 論拠を封じることができる。

この論法に関して
戦略論・効果論の観点から書きます。

まず、結論から言うならば、
国家の原則や道義の観点を外して、
単なる実利性のみで考えても、
この小泉発言はマイナスです。

今回の反日暴動に関して
私は何度も触れてきましたが、

◇反日暴動は容易に反体制暴動に転化する。

◇中国の反体制運動家はこの暴動を
  体制を倒すエネルギーとして利用しようとするだろう。

◇中国政府もその機敏はよく理解しており、
  反日暴動がこれ以上拡大すれば、
  自分の首をしめかねないとの危機感を持っている。

この観点が重要だと思っています。

日本は中国に対して有利な位置を占めつつありました。
即ち、日本が国家原則と主権の維持に関して
謝罪などを拒否し、正論を述べれば述べるほど、
反日暴動は燃えさかるわけで、
中国政府は窮地に追い込まれます。

その意味において、日本は中国に対して
有利なカードを得つつあったわけです。
日本が正論を述べて暴動を煽れば煽るほど
中国政府は日本に妥協を求めるしかありません。

また、対中戦略の一環として
かの国を潜在的な仮想敵と捉えるならば
暴動と秩序混乱による、
中国弱体化のチャンスであったわけです。

ところが、小泉演説はこの進行に
水をさしてしまいました。
せっかく、全てが日本有利に運びつつあるのに、
何故、謝罪?
理解に苦しみます。

もし、これで反日運動家たちが、
首相の謝罪発言によって
反日運動の大義名分を失い、
群衆を糾合する論拠を無くして、
運動そのものがしぼんでいくならば、
誰がいったい利益をえると思いますか?
それは中国政府です。

日本の首相から謝罪発言を引き出し、
反日暴動を押さえ込み、
自らのメンツは保たれるわけです。

まあ、もっとも私は、
反日暴動は数ヶ月から数年を経て
暫時拡大していくと読んでいます。
首相発言による沈静化と中国政府による押さえ込み以上に、
民衆側のエネルギー、反体制側のエネルギーの方が
上回ると見ています。

ただし、短期的には
事態の終息化を首相演説はもたらすわけで、
この戦略的なセンスの無さは呆れるばかりです。

よって首相擁護派の論拠、
即ち、

 首相が謝罪を表明することによって
 中国の「日本は謝罪していない」という、
 論拠を封じることができる。

こんなものは意味がありません。
封じてどうするんでしょうか?
封じて議論に勝って喜ぶわけですか?

 「君は僕が謝罪してないといってるけど
 ちゃんと謝罪してるじゃないか」

 「・・・・」

で、どうするんでしょうか?
子供のディベート合戦ですか?

おそらく首相の狙いは、

◇事態の沈静化

◇世界に日本がちゃんと謝罪していることを
 印象づける

この2つの意図があったと思います。

確かにもくろみどうりでしょうね。
効果は大きいでしょう。
ただ、そうなったところで何の意味があるのか?

対中進出に血道をあげている財界人は喜ぶでしょう。
国内の媚中派も喜びます。
首相が熱心な「東アジア共同体構想」の
賛同者達も喜びます。

ただ、それは日本の国益には合致しません。
隣国の怪物を肥え太らせ、
これと妥協する道は日本の破滅につながるでしょう。


以上、道義論と戦略論の両面で書きました。

今夜、小泉首相と胡錦涛主席の首脳会談があるそうです。
願わくば首相が、
余計なことを口走りませんように。
最初から最後まで黙っていてほしいものです。



アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ

日本は、アジアとの戦後補償をどう解決したか

我が子に伝える誇りある近代史:
 第6話 人種差別の壁を崩した日本



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by misaki80sw | 2005-04-23 15:36 | 中国・台湾関連
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中国反日デモ 胡主席「第二の天安門」懸念
 米誌報道「反体制派に口実」


 十八日発売の米週刊誌ニューズウィーク最新号は、
 中国の胡錦濤国家主席が
 九日に北京で起きた大規模な反日デモの直後に
 共産党政治局常務委員会の緊急会議を開き、
 「反日抗議活動の混乱拡大を許せば、
 反体制派に不満発散の口実を与えるだけだ」
 と警告していた、と報じた。
 
 同誌が中国筋の話として伝えたところによると、
 緊急会議は北京の日本大使館の窓ガラスが割られるなど、
 暴徒化した反日デモが発生した数時間後に開かれた。
 胡主席の最大の懸念は外交ではなく、
 「天安門事件スタイルの政府と民衆との対立」に
 発展する可能性についてだったという。
 
 同誌は反日デモについて、
 「少なくとも初期の段階では中国政府によって
 むしろひそかに奨励されていた」とした上で、
 胡主席の懸念は「遅すぎた」としている。

   (産経新聞)


中国の反日暴動ですが
その火はなかなか消えず、燃え盛るばかり。
群集は、互いにインターネットを通じて連絡を取り、
ネット上で反日の集会や
デモの情報を拡散させているようです。

この反日の嵐はしばらくは続くと思います。
彼らのタイムスケジュールとしては、

◇5月4日:「五・四運動」の記念日。
      1919年5月4日に北京の大学生らが起こした、
      日本製品ボイコットによる愛国反日運動。

◇7月7日:盧溝橋事件の日

◇8月15日:あの日です。

◇9月3日:抗日勝利60周年記念日

◇9月18日:柳条湖事件の日

ズラズラっと記念日が目白押しで
彼らはネタに困ることはありません。

特に5月4日からの一ヶ月間に関しては、
すでに上海や河南省鄭州、
浙江省杭州などで反日デモが呼び掛けられ、
全国的な日本製品不買運動が準備されているそうです。


さて、当ブログではここ数回、
この反日暴動に関して誌面を割いてきました。

中国「反日」という名の公理・・攘夷と倒幕

国反日暴動・・対中外交の失敗と国家戦略の転換

中国北京で大規模デモ・・反日というエネルギー

その中で私が書いたことは、

◇反日暴動は容易に反体制暴動に転化する。

◇中国の反体制運動家はこの暴動を
  体制を倒すエネルギーとして利用しようとするだろう。

◇中国政府もその機敏はよく理解しており、
  反日暴動がこれ以上拡大すれば、
  自分の首をしめかねないとの危機感を持っている。

この3点です。

これを踏まえて
今日は2つの柱を立てて書きます。

1、反日暴動と中国の進路予測

2、反日暴動と日本の国家戦略



<反日暴動と中国の進路予測>

中国の未来を予測してみます。

このまま、ここ数ヶ月から一年ぐらいにかけて
反日暴動が中国全土に拡大し、
かの国の秩序を揺るがす騒ぎとなった場合を前提とします。
そうなった場合に
中国政府はいかなる選択を取るか?

彼らの選択肢は2つです。

1、反日暴動の鎮圧

2、対外軍事行動

このどちらかになるでしょう。


まず、1の反日暴動の鎮圧ですが、
これは国民世論から
売国奴扱いされかねない危険性を帯びています。

現在、中国共産党の統治の正統性は
3つの要素から成り立っています。

 「反日」「対外的覇権」「経済成長」

反日暴動の鎮圧は
己の正統性の柱を一つ突き崩すに等しく、
この選択肢は中国政府にとって
あまりにもリスクが大きすぎます。
また、この事態が生じれば、
反体制派はえたりとばかりに体制打倒を呼号するでしょう。

で、2の対外軍事行動。
私はこの可能性が高いと見ています。

彼らが軍事行動を起こす理由は、

◇覇権拡張と対外的緊張によって国民の不満をそらす。

◇軍内の反日強硬派の不満をそらす。

◇ついでに対外覇権を拡張する。

彼らが軍事行動を起こすとすれば
考えられるのは以下の3つのオプションです。

1、台湾

2、尖閣諸島

3、北朝鮮

台湾と尖閣諸島に関しては主敵は台湾と日本であり、
その背後には米国が控えています。
中国はうかつに手を出せず、
失敗すれば威信の低下と国際的な孤立を招きます。

ただし、尖閣諸島において日本が軟質な態度を取れば
組み易しと見て中国は軍事侵攻をためらわないでしょう。
なにしろ反日暴動の不満をそらすには
当の日本に突っかかるのが一番効果的です。
ここらへんは要注意です。
反日暴動が今後も燃え盛れば
日本政府は尖閣と沖縄周辺の防備をしっかりと固め、
米国から安保条約発動の言質を
再度取っておく必要があります。

さて、中国にとって一番リスクが少なく、
成果が大きいオプションは北朝鮮への侵攻です。
この可能性が最も高い。

世界の嫌われ者であり、国際的に孤立した金政権。
核の保有を公言し、世界秩序を揺るがして
今や国際的害悪そのもの。
これを打倒して、桎梏にあえぐ北朝鮮民衆を解放し、
新たな政権を打ち建てる。
立派な大義名分です。
これほど正当化しやすい戦争はそうザラにはありません。
邪魔だてする者はいないでしょう。

もちろん、金政権を滅ぼした後に
中国の傀儡政権が出来るわけですが、
国際的にはあまり文句も出ないでしょうね。

北朝鮮軍は燃料と部品の欠乏でボロボロの状態であり、
練度と士気は低下しています。
なによりも、軍の主力が
南国境の38度線沿いに張り付いており、
北の防備は手薄です。

おそらく、軍のクーデターや民衆暴動を扇動しつつ、
中国軍が侵攻するという筋立てになるでしょう。
北朝鮮と北朝鮮軍に関しては、
中国はその実状を熟知しており、
切り崩しは容易であろうと思います。

結果、この北朝鮮オプションは
見事に上記の3要素、

◇覇権拡張と対外的緊張によって国民の不満をそらす。

◇軍内の反日強硬派の不満をそらす。

◇ついでに対外覇権を拡張する。

これらを満たしつつ、
リスクも少なく行うことが可能となります。

その場合、中国は事前に米国とロシアに極秘通告し、
両国の承認を取るでしょうし、
北朝鮮の核開発に神経を尖らす米国に対しては
一定の取引材料とするでしょう。
残念ながら、日本と韓国は相手にされず、
蚊帳の外に置かれるでしょうね。

また、軍の中の反日強硬派の将校達は、
この軍事作戦に参加させられ、
彼らの不満のガス抜きが行われます。
作戦が成功すればよし、
失敗すればしたで、彼らに責任をかぶせて
粛清するだけのことです。

ということで、
反日暴動が今後も拡大した場合は、
中国は対外軍事行動を取る可能性が高く、
その場合はリスクが少なく、獲物が大きい、
朝鮮半島が選ばれるでしょう。


<反日暴動と日本の国家戦略>

さて、ここから先は雑談風に書きます。

私はここ数日、対中融和論者、
あるいは対中同盟論者のサイトやメルマガを見てますが、
彼らは揃って「中国との敵対もやむなし」との論調に
転向してるようです。
現実が見えてきたということでしょうか。

これだけの反日暴動の嵐と
一切の謝罪も賠償もしない中国政府の姿勢を見せられれば、
おのずと幻想も覚めてくるでしょう。

先にも書いたとおり、
共産主義という理念を失った中国共産党は、
今や「反日」や「経済成長」に
己の統治の正統性を見いだしています。

かの党はもともと
戦前の抗日戦争の中から産声をあげた政党です。
それから幾星霜が流れ、
再び彼らは反日というスローガンに
己のアイデンティティを見出しました。

中国は共産党に統治されてる限り、
「反日」という国是は半永久的に続きます。
反日の禍根を断ちたければ、
中国共産党を体制の座から引き摺り下ろすことです。
これ以外にない。

ただし、共産党が没落したところで、
次に来る政党が
反日でないという保証はありませんけどね。


現在、日本政府は中国相手に
デモの被害に対する謝罪と補償を求めています。
これはけっこうなことだと思います。

この件に関する限り正当性は日本にありますし、
今や潮流は日本有利に傾いています。
中国政府は膨れ上がりつつある暴動の嵐に
怯えている状態です。

もはや中国政府が反日デモを梃子に
日本に対する外交カードをちらつかせる時は終わりました。
状況は逆転し、暴動は中国の重荷となっています。

中国が交渉において日本の言い分を飲まないならば
日本は、ひとこと言えばいいのです。
「では、総理に靖国に参拝していただきましょう」と。
中国は周章狼狽するでしょう。
これをやられれば反日暴動はますます燃え盛り、
中国政府の制御不能の領域に突入します。
日本は国家の原則を前面に打ち出しつつ、
かの国の暴動を煽ることで脅しをかければいい。

今日の報道によれば
北京や上海の地方政府が
暴動被害の賠償を申し出たそうですが、

北京当局も補償表明 反日デモで上海市に続き

上海当局、日本料理店に損害賠償の意向

これは巧妙な誤魔化しにすぎません。
彼らは国家として「絶対に補償などしない!」
というスタンスを維持したいだけです。
で、落とし所として地方政府に補償させる。
おそらく、この地方政府補償の件は
中国のマスメディアは報じないでしょうね。

日本はあくまでも中国政府から
謝罪と補償を引き出すべきです。
「日本国家に対する侮辱と破壊行為に対して
中央が補償せず謝罪せず、地方に補償させるとは、
日本に対する二重の侮辱である」
という論法で拒絶すべきです。
日本は国家に対する侮辱行為を
中国の地方に補償されて喜んではいけません。
これは巧妙な欺瞞に過ぎません。

朝日新聞あたりが
「中国の誠意を感じる」とかいって
持ち上げそうな気がするのは私だけでしょうか(笑)?

この謝罪と補償に関して
町村外相は硬骨に対処しているようですが、
私は小泉首相の腰砕けを警戒しています。

対中戦略欠如 首相、謝罪要求せず?
 首脳会談、あくまで友好優先


↑このニュースを読む限りは
首相ははやくも妥協の方向に走りそうで懸念しています。


さて、日本の保守派は、中国・韓国・北朝鮮のことを
「東アジアの反日三カ国」と呼んできましたが、
今、中国と韓国が
この「反日」をキーにして結びつこうとしています。

韓国の盧武鉉政権は「脱米」「親中」、
これが外交戦略のキーワードとなりつつあります。
大統領自身もそうですが
政権内の左派ブレーンがこれを煽っています。
いかに対米従属の殻から抜け出して、
独自の道を歩めるか?
これは韓国の国力から考えて幻想にすぎないのですが、
彼らはそれが分かってないようです。

一方の中国では昨年末あたりから
「以韓制日」ということが言われ始めています。
即ち、

 韓国を用いて日本を制する

この構図ですね。
北朝鮮を韓国に吸収させて統一半島国家を作り、
統一韓国を使嗾して日本に対抗させる。

果たして中国がこの策を取るかは分かりませんが、
十分に可能性のある選択肢だと思います。


今の東アジアの状況は
日清戦争、あるいは日露戦争の前夜と
非常によく似ています。

膨張しつつある大陸勢力と
己を客観視できない夜郎自大の半島国家。
鎖国の眠りから醒めた日本。
そして欧米列強の介入。
この構造は全く同じです。
日本も長い対米従属の揺りかごから
ようやく外界の脅威に目覚め始めたところです。

この日中の対立は
おそらく米国にとって望ましいものでしょう。
かの国は自国の経済力の低下に頭を悩ましており、
東アジアに自らの代理人を作り、
中国の覇権拡張を食い止めることを望んでいます。
ちょうど100年前の日英同盟と全く同じです。

米国にとって一番嫌なシナリオは
日中枢軸を中心としたアジア連合の構図でした。
これを非常に警戒していました。
しかし、日中は反目して今回の事態となりました。
この根本原因は中国自身の侮日指向にありますが、
米国もこの両国の分断には
なにがしかの力を行使したのは間違いないと思います。

結果的に日中は分断され、
両国は反目と敵対の時代に入りました。
日本は米国の意図通りに
彼らの代理人として立つ決意を固めつつあります。
しかし、これはやむえないことです。
事態がここまで来た以上は
日本は腹をくくってこのコースに乗るしかありません。

ちょうど百年前の日露戦争において
伊藤博文や山県有朋が選択したように、
自ら進んでアングロサクソン勢力の
代理人になる以外にありません。
私はこの百年前の選択と現在下しつつあるこの選択は
国家戦略として間違っていないと思います。

日中枢軸とアジア連合の夢は
最低でも十数年はお預けです。
中国の共産党政権が崩壊し、
自由主義と民主主義の新政権が誕生し、
中華思想と反日から抜けきった時に
ようやく真の友好の道が開けるでしょう。

それまで日本は
歯を食いしばって中国の脅威に対峙し、
これの弱体化を図る必要があるでしょう。



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by misaki80sw | 2005-04-19 14:25 | 中国・台湾関連
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上海で数万人が反日デモ、北京は当局の厳戒下に

 中国・上海市で16日午前(日本時間同)、
 大規模な反日デモが発生、
 デモ隊は日本製品ボイコットなどを訴えて市内を行進、
 日本総領事館に達した。

 市公安当局は行進を黙認した。

 デモ隊の一部は日本料理店の看板やガラスを破壊、
 総領事館への投石を行った。
 中国経済の心臓部・上海での大規模反日デモは初めてで、
 反日行動が経済面に大きな影響を与える可能性も出てきた。

 浙江省杭州、天津でもデモがあった。
 北京は当局の厳戒下に置かれ、
 天安門広場では2人が警察に連行された。

    (読売新聞)


上海や杭州のデモは
それぞれ万単位の人数が参加したとのこと。

私がこのニュースを聞いた感想は、
彼らの反日に対する不快感が5割。
そして残り半分は「面白くなってきたな」と。

何故「面白くなってきた」のか?
以下、説明します。

デモ隊の構成者は
ざっと4つに分けられます。

1,真性の反日主義者

2,当局の工作員

3,付和雷同する群衆

4,反体制運動家

中国政府にとって
1は純情可憐な主義者であり、
2は自分たちの手下
3は無知蒙昧な子羊たち。

で、4は「牙を隠した狼」です。

中国政府は疑っているでしょう。
純情に反日を騒いでる連中の中に
この騒動を拡大し、中国全土に反日の火をつけて、
騒ぎを奇貨とし、
民衆を己の意図する方向に煽ってる輩がいると。
中国政府はその人物達の割り出しに
懸命になっているでしょうね。

以前にも何度か書きましたが、
反日のエネルギーは
容易に反体制のエネルギーに転化します。

「反日」とは中国人にとっての公理であり、
この神聖なスローガンの前には
中国政府と言えども叩頭せざるをえません。

逆に言えば、これを利用すれば、
反日を謳い文句に当局の容喙を受けることなく、
民衆のエネルギーを結集することができます。
私がかの国の反体制運動家であれば、
このエネルギーに乗じることを
体制打倒の戦略の骨子とするでしょう。

鋭い方ならピンときたかもしれません。
そうです、このパターンは
すでに過去の歴史において繰り返されています。
幕末の日本。
「攘夷」という公理です。

当初、「尊王攘夷」は思想的なものとして始まり、
日本国中に浸透していきました。
江戸時代の後半においては、このスローガンは
武士を含む日本の知識階級の公理となっていました。

しかし、幕末の嵐が吹き荒れる中、
当の攘夷勢力であった薩摩・長州などの雄藩は
この公理を幕府打倒の手段として行使しました。
この時「攘夷」は目的から手段に変質しました。

志士たちが攘夷の名のもと外国人を叩っ斬る。
で、怒った英仏列強が賠償金を幕府に請求し、
列強の武力を恐れる幕府は賠償金を払う。
これを見て世論は幕府の弱腰をなじり、
攘夷志士に拍手喝采する。

攘夷を断行せよ、外国との交易を断ち切れ、と
攘夷勢力は幕府に要求する。
この攘夷という絶対的な公理と
それを熱っぽく唱和する世論に押された幕府は苦悶します。

幕府の外国関係の機関には
当時の幕閣の秀才官僚達が集っていました。
彼らは攘夷が非であることを熟知しており、
開国こそが日本を繁栄させる道であることを知っています。
また、列強の軍事力と戦っても
とても敵わないことも知っています。

この機敏は薩長の首脳部はよく理解していました。
彼らは「戦略的攘夷論」のようなものを考え、
攘夷を目的ではなく、手段として行使しました。

攘夷を煽るだけ煽り、幕府を窮地に追いやり、
自らはこの沸騰するエネルギーに乗じ、
時勢という大波の後押しを受けた彼らは
倒幕へと突き進んでいきます。

そして明治維新の訪れと共に
維新政府は攘夷をあっさりと捨てて開国に踏み切ります。
残され、呆然としたのは純情可憐な攘夷主義者たちです。

当時のこの状況を知りたい方は、
司馬遼太郎さんのこの秀作を読んでみてください。

最後の将軍―徳川慶喜 文春文庫
 司馬 遼太郎 (著)


「攘夷」というスローガンの持つ、
摩訶不思議なエネルギーと
歴史的効能が理解できると思います。


さて、話しを現代中国に戻します。

中国の「反日」暴動。
この反日というスローガンは
中国政府にとって摩訶不思議な麻薬です。
うまく使いこなせば民衆の不満をそらし、
日本への圧力材料へと使える。
しかし、一歩制御を間違えば
自らを倒すエネルギーを解き放つことになる。

反体制運動家も
ここらへんの機敏はよく心得ています。
彼らはこれを最大限に利用しようとするでしょう。
反日は彼らにとって手段に過ぎません。

この両者は互いに腹のさぐり合いをしつつ、
共に「反日」という呪文を唱えながら、
時勢というエネルギーを
自らの掌中に収めようとするでしょう。

しばらくは両者の間の
駆け引きが続きそうです。



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by misaki80sw | 2005-04-16 16:30 | 中国・台湾関連
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反日デモで騒然としている中国ですが、
そのニュースに隠れた格好となっているのが、
中国の「反国家分裂法」の制定と
それに対する台湾独立派の大規模デモ。
中台間は再び緊張状態にある。

この両国の緊張関係って私から見ると実に奇妙。
中国の急激な軍拡。
そして台湾がそれに負けじとあっぷあっぷの軍拡。
たとえるならば、軍拡グラフの線が
中国が45度の急上昇に比べ、台湾は30度。

 「このままいけば
 年を経るごとに差が開いてしまう!」

この台湾の悲鳴。

未来は中国有利になることがハッキリ分かる中で、
互いに固定された角度のグラフを辿って
軍拡競争を続けている。

じゃあ、台湾も悲鳴を上げるくらいなら、
食うもの食わず「臥薪嘗胆」で軍備増強したらいかが?
私なんかはそう思うんだけど、
そこは台湾も民主主義の現代国家。
予算の使い道が多すぎるし、野党は軍拡に消極的。
それやこれやで破滅の砂時計は進行中なのに
砂のこぼれ落ちる姿をじりじりと眺めつつ、
いらいらとツメを噛んで焦慮にかられている。
なんとも不思議な光景で、
台湾人には悪いけど喜劇的ですらある。

ここらへんは日本の財政赤字と構図は全く同じ。
破滅の未来が待っているのに
いまだに出費が削れない。
この国家意志の欠如と克己心の無さ。
他人様のことなんか言えた義理じゃないね。

・・・ああ、話が完璧に逸れました。
そうです、今日は「台湾空軍」について書きます。

現代の正規軍同士の戦争は航空優勢の確保が全ての全て。
これが無きゃ何にも出来ない。
いくら優れた艦艇を持とうと、いかつい戦車を走らせようと、
制空権を相手に握られれば身動きが取れない。
空軍力の優勢が戦争勝利の大前提。

さて、そういうわけで
中台戦争が発生した場合、
勝敗の帰趨を握る両国の空軍力ですが、
一方の台湾空軍の実力を検証してみましょう。

台湾空軍の現有兵力は以下のとおり。

作戦機 500機

戦闘機

◇F-16A/B 約150機

◇ミラージュ2000V 約60機

◇F-CK-1(IDF)経国 約130機

◇F-5B/E/F 約90機

早期警戒機

◇E-2T 4機


基本的には防空能力がメインで、
対艦・対地攻撃力は二の次となっている。

では、各機の解説。

<F-16A/B>

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F16は米国製戦闘機で
低価格の軽量戦闘機として開発された。
当初は昼間戦闘機で空対空戦闘のみとして計画されていたが、
後に全天候型戦闘機に変更となり対地攻撃能力も付与された。
名称は「Fighting Falcon」。

フライ・バイ・ワイヤ操縦装置の採用により、
機動性が優れた戦闘機。
初飛行は1974年にもかかわらず、
今日でも最新戦闘機と互角の性能を誇っている。
世界の多くの空軍で採用されているベストセラー。

F-16Aはその初期型であり、
Bはその複座タイプ。
台湾は米国に性能向上型のF-16C/Dを望んだが、
米国はこれを却下し、A/Bタイプを売却した。


<ミラージュ2000V>

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無尾翼デルタ翼を持つ単発のフランス製戦闘機。
8ヶ国で採用されている。
ミラージュF1の後継機として開発された。
初飛行は1978年。

固定武装として30mm機関砲2門。
ハードポイントは9ヶ所で、
空対空ミサイル4発の他、
通常爆弾、対地ミサイル、対艦ミサイル等を搭載可能。

台湾空軍が採用するV型は
ミラージュ2000の新鋭バージョンで
強力なMICAミサイルを搭載し、
アビオニクスの改良を施した。


<F-CK-1(IDF)経国>

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IDC又は経国と呼ばれる台湾の国産双発戦闘機。
ジェネラル・ダイナミックス社など
米国メーカーと共同開発した。

1970年代末、
台湾はF-5E/Fに続く新戦闘機として、
F-16の購入を米国に打診した。
しかし、この時の米政府は
当時の親中政策からF-16の売却を拒否。
代わりに性能の劣るF-20を輸出しようともちかける。
だが、台湾はこれを断り国産開発の道を選んだ。

試作1号機は1988年に完成。
1989年5月に初飛行を行った。
台湾空軍への引渡し開始は1994年1月。
その後、複座型を含めた130機が
2000年1月14日までに納入された。

機体は、ジェネラル・ダイナミックス社との共同開発のため、
F-16に極似している。
フライ・バイ・ワイヤ操縦や
マルチモード・パルス・ドップラー・レーダーなど、
最新のエレクトロニクスを装備。
エンジンは独自開発を諦め、
米製のビジネス機用エンジンにアフターバーナーをつけたもの。

兵装は20mmバルカン砲1基と
両主翼端にスパローもどき“天剣”2型をそれぞれ1発、
主翼下にサイドワインダーもどき“天剣”1型4発を装備。
また、空対地ミサイル及び空対艦ミサイルの装備も可能。

総合的な性能はF-16より劣るとされている。


<F-5B/E/F>

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1950年代に輸出専用として開発された軽戦闘機。
軽量で運用性が高く使いやすい機体として
予想外のベストセラー機となった。

F-5Eは1972年から就役した改良型で、
エンジン出力が増大し、燃料搭載量が増加、
限定的な全天候戦闘能力を獲得している。
現在も20数国の空軍で使用され続けており、
アビオニクスの近代化が進められている。

すでに老巧化し、台湾空軍においては
徐々に他の新鋭戦闘機に改変中である。


<E-2T>

米国製の早期警戒機。
米海軍が艦載機として運用するために開発した。
愛称はホークアイ(hawkeye)。
米国の他、多くの国で採用。

早期警戒用の空中レーダー母機。
低空侵入機の早期発見および対処、
空中作戦指揮及び陸上レーダーサイト機能の代替、
通信の中継などを主任務とする。
双発のプロペラ機で
機上の巨大な円盤状のレドームが印象的。

T型は台湾向けバージョンでB型の性能向上型。


ざっと、こんなもんです。

さて、一方の中国空軍の戦力は、

作戦機 1970機 *他に海軍機が430機

戦闘機

◇Su-27 約100機

◇Su-30 約60機

◇J-8 約180機

◇J-7 約670機

◇J-6 約350機

◇Q-5 約300機

爆撃機

◇H-6 約140機

この中で最新鋭はロシア製のSu-27とSu-30。
中国ではJ-11・Jー13と呼ばれている。

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この両機はこれ以降も輸入により数が増えるでしょう。

さらに中国がイスラエルのラビ戦闘機をもとに
国産開発した新鋭戦闘機J-10が
そろそろ実戦配備に入り始める。

中国空軍は新鋭戦闘機の多くを
台湾正面の南京軍区に展開していると見られている。


さて、では単純に比較してみます。
台湾空軍機と中国空軍機。
果たしてどっちが強いか?

単純な格闘戦ならば
Su-27・Sn-30の勝ちは間違いないでしょう。
あの洗練された機体がドックファイトで優位に立つでしょう。

だが、現代の空中戦は単なる個機同士の
ガンファイトで決まるものではない。
ミサイルの性能、電子兵装の性能、
早期警戒機を中心とした指揮・命令システム、
そしてパイロットの飛行時間と機体の稼働率。

これらを総合的に考えるならば
これは推測と直感だけど、
私は台湾空軍の方が勝つと思っている。
現在の機数と機種では
中国空軍が台湾上空の制空権を握ることは難しい。

ただし、時が経つにつれ、
中国軍の装備が飛躍的に増強されるわけであり、
最終的には中国有利となるでしょう。

さて、ここで中国軍の戦術に触れたいと思います。
中台戦争勃発の劈頭、
おそらく中国軍は
巡航ミサイルを台湾軍のレーダーサイトに発射、
弾道ミサイルを台湾の飛行場に発射するでしょう。
そしてサイトと飛行場を破壊すると同時に
攻撃機が台湾海峡を越えて奇襲をかけ、
雨あられと爆弾を降らして滑走路上の台湾機を破壊する。
そして航空優勢の確保。
まあ、これが常套手段でしょうね。

中国軍の巡航ミサイルの実態は謎につつまれているが、
1991年の湾岸戦争の戦訓に刺激を受けて
開発が始まったとされている。

主な巡航ミサイルは2つ。

◇長風2:射程800キロ

◇紅鳥1:射程600キロ

命中精度はそれぞれ20~30メートル。
米軍のトマホークより劣る。

中国軍の主な弾道ミサイルは2つで、

◇東風11:射程300キロ

◇東風15:射程600キロ

共に固体ロケットエンジンを装備し、
八輪駆動のランドクルーザーに搭載されている。
作戦準備時間は約30分以内。
命中精度は30~45メートル。
衛星測位システムを採用している。

現在、この2つの弾道ミサイルは
台湾の沿岸に500~600基配備されており、
毎年50基づつ増加している。

巡航ミサイルは亜音速で飛行するが、
弾道ミサイルは音速の数倍の速度で落下してくるため、
迎撃が非常に難しい。

台湾の対空早期警戒システムは
空軍のE-2T早期警戒機と
高所に配置されたレーダーサイトで構成されている。

E-2Tは4機しかないため、
万全の警戒システム構築は難しく、
レーダーサイトで補完せざるを得ない。
しかし、レーダーサイトは
開戦当初に真っ先に攻撃を受けるでしょう。

この早期警戒システムが
中国の弾道ミサイル発射を捉えるのが
発射から45~60秒後。
おそらく大量のミサイルが数次に渡って
飛来してくるでしょう。

2005年度から、台湾期待の星の迎撃ミサイル、
「パトリオットPAC3」が配備される。
敵機や弾道ミサイルを迎撃するミサイルで、
現在配備の古いPAC2をこれに順次換装していく。

パトリオットPAC3は米製の最新鋭迎撃ミサイルだが、
高速で落下してくる弾道ミサイルの迎撃には
ちと心もとないものがある。
おそらく迎撃率は50%を切るんじゃないかね。

中国も一定の比率で迎撃されたり、
不発だったり、着弾がそれるのを見越して、
大量に一斉に打ってくる。

なんせ台湾海峡は
狭いところだと150キロ程度しかないわけで、
飛行機だとわずかに15分程度で到達してしまう。
弾道ミサイルだと数分で着弾。
演習に見せかけて奇襲をかければ
かなり成功の可能性が高いと思う。

逆に台湾側もそれを承知してるから
「中国軍の演習」との情報が流れてきても、
奇襲の可能性有りということで待機態勢に入る。

また、台湾は
中国ミサイルの精度が年々向上しているのに
危機感を強めている。
96年の「台湾危機」の時点では
中国の弾道ミサイルの命中精度は300~600メートルで
お話にならない粗末な兵器だった。

しかし、近年の精度向上。
台湾空軍は中国ミサイルによる飛行場攻撃に備えて
最近、高速道路での離着陸訓練を行った。

台湾空軍、高速道路で戦闘機訓練・26年ぶり

Mirage in Highway

これも良策のように思えるが
所詮は高速道路であり、一時的にしか使えない。
給油や軽い整備程度は可能だけど、
本格的な整備が出来るわけじゃない。


とまあ、こうやってザァーっと書いてみると、
台湾側の弱点が見えてくる。

つまり、

1、時が経つにつれて中国側の兵力が増加すること。

2、国土が狭く、中国に近いため、
  迎撃に余裕と縦深性が欠ける。

この2点ですな。

逆に台湾の有利な点は、

 米軍の来援を想定できる。

まあ、これに尽きますな。

弱点の2点、

 「中国側の兵力増加」
 「迎撃に余裕と縦深性が欠ける」

実は、これを補う秘策がある。
作戦上の秘策じゃなくて、政略上の秘策ですけど、

即ち、

 日本との同盟!

これが出来れば台湾の弱点もかなり解消される。

在那覇の空自機の来援、
さらに台湾空軍も那覇や先島諸島の
日本の飛行場を使うことが出来る。
台湾本島の飛行場が使用不能になっても、
こっちに緊急着陸は可能となる。

ただし、その場合は
日本が中国と一戦覚悟しなきゃいけないけどね。

まあ、陸海空三軍全体の話や、
台湾VS中国の国家戦略の話は、
また後日にでも書くといたしましょう。



台湾空軍の現状

F-16 (戦闘機) - Wikipedia

ミラージュ2000 (戦闘機) - Wikipedia

F-CK-1(IDF)

Su-27 Mighty wing


台湾問題―中国と米国の軍事的確執
 平松 茂雄 (著)



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by misaki80sw | 2005-04-14 23:32 | 中国・台湾関連

中国首相「日本政府は深い反省を」

 PTI通信によると、
 インドを訪れている中国の温家宝首相は12日、
 ニューデリーで記者団に対し、
 中国国内で反日デモが相次いだことを受けて
 「アジアの人々の強い(拒否)反応を受け、
 日本政府は深く反省するはずだ」と述べ、
 日本政府に歴史問題での対応を改めるよう求めた。
 一連の反日デモについて
 中国首脳がコメントしたのは初めて。

 温首相は「日本による侵略は中国、アジア、
 さらに世界で大きな苦痛と苦難を負わせた。
 中日関係の核となる問題は日本が歴史に
 真正面から向き合わなければならないということだ」
 と強調した。

 また「歴史を尊重して過去の歴史の責任を取り、
 アジアと世界の人々の信頼を勝ち取った国だけが
 国際社会で大きな責務を負うことができる」と
 日本の国連安全保障理事会常任理事国入りにも
 条件を付けた。

   (共同通信)


1989年6月、「天安門事件」の惨劇。
欧米諸国はこれを受けて
一斉に対中経済制裁措置を取った。
だが、日本政府は
「中国を孤立させることはよくない」と言い、
「日本の場合は他の先進主要国とは事情が違う。
歴史的な関係がある」との理由で
翌年に中国への円借款を再開、
単独で対中制裁を解除した。

一方の中国は「日中友好」をかけ声にして
自民党内の媚中派や外務省のチャイナスクールを煽り、
当時の橋本恕中国大使が
自民党要人と外務省内を説得してまわり、
これが92年の宮沢内閣時の天皇訪中へとつながる。
これで世界の対中制裁はなし崩しになっていった。

この時の状況を、中国の銭其シン元外相は
「外交十記」という回顧録の中でこう書いている。

 日本は自国の利益のために行ったことだが、
 日本は西側の対中制裁共同戦線の弱点となり、
 中国にとって対中制裁打破の最良の突破口となった。

 天皇訪中は西側の対中制裁を打ち破る上で
 積極的な効果があった。

当時、米国も対中関係打開の交渉を始めており、
欧州諸国も中国市場参入で後れを取ることを恐れ、
態度を軟化させていった。

・・・で、十数年後の今、
この始末でございますよ。

私はこの状況を前にして
日本は腹をくくるべきであると思っている。
国家の方針上、2つのことを明確にすべき。

1,戦後の対中外交は失敗だった。

2,今後の対中戦略の基本は
  中国への包囲網形成と中国の弱体化を基本とする。

1は過去の方針の反省、
2は今後の国家戦略。

所詮、共産党統治下の中国と日本は
基本的に真の友好など不可能だと思う。
あっちがこっちの独立国としての主権を認めない。
もはやどうもこうもない。
「対決」と認識すべき。

表面上においては緩やかな友好は保つべきでしょう。
そして言うべき時は言い、
侮辱的な言動には報復措置を取る。
独立国家として当たり前の態度を取る。
根底においては友好国ではなく、
アジアにおいて共に並び立つ相手ではないと認識し、
かの国の弱体化を意図すべき。

日本政府要人は、
この反日暴動と中国首相の発言を受け、
今さら「冷静に」とか言ってるけど、
当たり障りなく、穏便に事を収めようとか思うべきじゃない。
その態度こそが戦後の対中外交の基本的発想であり、
結果的に中国を始めとする諸外国の侮りを招いた。

外交の背景には国益を守らんとする強い意志が必要で、
一朝事あらば一戦交えるぐらいの覚悟がなければ
国家の独立なんて守れるわけがない。
こういう発言って、
日本では好戦的言動のように捉えがちだけど、
外交の背景にこういう気概がなければ、
外交は単なる譲歩ゲームになってしまう。

日本政府は今回の大使館への損害という事態を受けて、
もし、中国側から明確な謝罪と賠償が無ければ

◇対中ODAの即時廃止。
 継続中の協力事項の停止。

◇経済関係の冷却化
 具体的には対中投資の抑制。

◇世界に対して中国の不誠を訴えること。
 特に国連で。

この3点をやるべきでしょう。

国内世論はこれを支持するでしょう。
一部媚中派と対中進出派は非難するだろうけど、
そんなもん歯牙にかける必要無し。

おそらく中国は
明確な謝罪と賠償はのまないんじゃないかと思う。
隠れた別な形での補償をしようとするでしょう。
国内世論の突き上げがあるからね。
ただ、日本は「別途補償」みたいな措置は断固と拒否すべき。
これは主権上、譲れない一線。
これを譲ればもはや独立国家ではない。

経済的にはどっちが強いか?
日本の方が強い。
経済規模・国力・経済システムの整備、
どれをとっても日本の方が強い。
別段、ビビる必要なんかないよ。
経済関係が冷却すれば損害は向こうの方が大きい。
中国経済は対外投資に過度に依存している。

また、中国内の反日世論を煽られたら、
困るのは中国政府の方。
反日暴動が反政府暴動へと転化するからね。

中国共産党の統治の正当性は、
「経済成長」「国権の拡張」「反日」
この3点で支えられている。

で、あるならば、
「経済成長」を取っ払ってやって、
「国権の拡張」を外交的な包囲網で封じ込め、
「反日」を逆利用して
反政府エネルギーに転換させてやればいい。
日本はそれをやれるだけの国力を持っている。

日本が本気になってこれらのことを始めれば、
中国の覇権の拡張と南下施策に
神経を尖らせていたASEANは
対中政策を修正していくでしょう。
それは台湾も同様。
日本が真の友人とすべきはこれらの諸国で、
東アジアの反日三カ国などではない。

今回の事態は
日本人の目を覚ますのは格好の事件となったでしょう。
そろそろ戦後の夢と眠りから覚めないとね。



謝罪・賠償を事実上拒否
 反日デモ「日本が反省すべき」-中国


暴徒あおれば自分が「敗者」に
 反日デモで中国に警告-英紙


党会議で「反日抑制」=署名は大学内、検閲強化
 「歴史」に強硬論も・中国宣伝部



中国に利用された天皇の御訪中

国際派日本人養成講座:天安門の地獄絵


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by misaki80sw | 2005-04-12 23:36 | 中国・台湾関連
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中国の内情を伝えてくれるニュースサイトって少ない。

私の場合、いろんなサイトを見てますけど、
中国のマスコミサイトで
日本語サイトを作ってるところは少ないんですよね。
あっても人民日報みたいな官側サイトであったりして、

人民網日文版

チャイナネット(中国政府国務院)

CRI 中国国際放送

北京週報:日本語版

かの国の主張を垂れ流してるだけ。
とても見るに堪えない

あと、日本での中国情報の有力サイトに

中国情勢24<中国情報局>

なんてものもありますが、
これも中国政府寄り。
多種多様の情報を載っけているのはいいんだけど、
たまに笑っちゃうような反日的な記事に出くわす。
私はここを主催する会社「株式会社サーチナ」の
資金の出所を疑っております。

それ以外だと、

日経:中国チャンネル

 情報量多し。
 でも、ビジネスに特化している。
 日経だからしょうがないか。
 やや中国寄りの報道
 日経だからしょうがないか(笑)。

中国特快

 社会系の記事がメイン。
 たまに仰天系ニュースのネタをここで発掘する。

現代中国で何が起こっているか

 ここは秀逸。
 中国の硬派雑誌「南方週末」の翻訳サイト。
 中国社会、そして民情がよく分かる。
 ただ、ニュース量が少ないのが玉に瑕。
 
 前にここのニュースを元にして
 記事を書いたことがあります。
 *中国の内情を伝える翻訳サイトを紹介!


さて、そういう乏しい中国情報の中で
私が注目しているサイトがありました。

大紀元

ここは「大紀元時報」という新聞のサイトで
本家の中国語版の他に、英語版もある。

新聞自体は日本語でも出しているけど
日本語のサイトが存在しなかった。

ところが3月あたりに
突如、日本語のサイトも作ったらしい。
やっと今日気づきました。

大紀元:日本語版

このサイト、中国の内情をえぐるような
ニュースをけっこう載せている。
当然の如く、中国内で開設されてるわけでなく、
本拠地は米国にあって亡命中国人によって運営されている。

で、タネを開かしときますと
この新聞の背後には有名な「法輪功」がいると言われている。
おそらくこれは事実だろうね。

2000年の創設以来、
あっという間に世界の各国語で新聞を出し、
世界中で毎日90万部も発行されていている。
ネット上では日米中韓仏独のそれぞれの言語サイトを持つ。
背後によっぽど強大な組織なり集団なりがいないと
こういうことは無理。

仮に背後に「法輪功」がいなくとも
VOA(ボイス・オブ・アメリカ)のように
米政府あたりがなんらかの資金援助してると思う。
まあ、VOAはもろに米国務省の下部機関だけどね。

「法輪功」は1999年に
中国政府から活動を全面禁止されて以来、
ニューヨークを拠点にしている。
彼らは「政治活動にかかわらない」ことを
表看板としているけど、果たして本音はどうだろうか?

日本人お馴染みの三国志の冒頭に
「黄巾の乱」なんてものが出てくる。
あれは道教系の宗教団体「太平道」の張角が起こしたもので、

 蒼天すでに死す、黄天まさに立つべし。
 歳は甲子に在り、天下大吉ならん。

なんてスローガンが有名だけど
中国ではこの手の宗教結社が王朝交代の基を作ってきた。
元末から明初にかけても、「白蓮教」だったっけ?
ああいう教団の介在が中国史上では目立つ。

この法輪功が「大紀元」を作り、
中国の内情を暴露し続けてるのも
明確な現体制の打倒を意図してるからでしょう。
共産党体制を打倒しなければ
彼らは中国本土に戻れないから。

だから、この大紀元サイトは
非常に情報充実で面白いのだが
そこら辺は割り引いて読む必要がある。

さっきも、ちらっと見たけど
興味深いニュースがいろいろ載っているなあ。

北京で反日デモ・
 自らの体制の危機を転化させようと企てる中共


北京の上訪者100人余りが警察の暴力を制止

台湾系企業の中国投資 8割が負け組

このサイトは面白いよ。
今後の情報収集に重宝しそう。
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by misaki80sw | 2005-04-12 20:39 | 中国・台湾関連
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反日デモ、外相が王毅大使に邦人保護などを要求

 町村外相は10日、
 中国の王毅駐日大使を外務省に呼び、
 北京で9日に行われた反日デモで
 窓ガラス破壊などの被害が出たことについて、
 「一連の破壊活動は誠にゆゆしき問題だ」として、
 再発防止と日本人や日本企業の
 安全確保などを要求した。

 また、陳謝と、
 破壊活動による被害の補償も求めた。

 これに対し、王大使は
 「過激な行動については、中国政府も認めていない。
 日本人、日本企業の保護は、
 今後もしっかりやっていきたい」と述べた。
 陳謝の言葉はなかった。

 町村外相は、中国当局が
 日本大使館や大使公邸への接近を規制せず、
 投石も制止しなかったことに、
 「有効な警備が行われていない」
 と指摘し、懸念を示した。

   (読売新聞)


このデモが官製であったか自発的であったか?

少なくとも2日と3日に
成都・広東・深せんで起こったデモは
当初は官製であったことは間違いない。
それに興奮した一般市民が後から加わって、
ああいう略奪まがいの騒ぎとなった。

この時のデモ参加者は、
半袖の反日マーク入りの制服を着て、
印刷されたポスター、日本国旗など、
皆が皆、お揃いの小道具を持っており、
背後に大がかりな組織があったのが分かる。

背後に巨大ボイコット組織
 日本製品「不売」運動拡大へ-中国


中国でこのようなことを企む組織と言えば
その背後に官がいるとみなしていいでしょう。
よって、あれは作られた官製デモ。

で、今度の北京のデモ。
官製か否かは現時点ではハッキリしないが
私から見ると、自発的に起こりつつあったデモを
官が己のいいようにコントロールしたという印象を受ける。

成都や深センならともかく、
首都北京ではそうそう易々とデモの発生を許すはずがなく、
根底に反日のエネルギーがあって、
それを抑えきれない官側が
当局のコントロール下でおこなうことを
しぶしぶ許可したような感じを受ける。

3月末あたりから
北京の大学生の間を反日デモを呼びかけるメールが
飛び交い始めたそうで、
8日には日本大使館が在中邦人に注意を呼びかけた。

在中日本大使館:2万人反日デモ情報、注意喚起

清華大学にMBAをとりにやってきた変わり者:
 またまた反日運動


で、反日デモ。
デモの様子はこちらのブログに詳しい↓
ほとんど現場の実況並だもんね。

ぺきん日記 / 中国・北京より:
 北京市中関村「海龍大廈」付近の反日集会は、
 比較的冷静でした(9日午前現在・速報)


ぺきん日記 / 中国・北京より:
 北京の日本大使館にはペットボトルなどが投げ込まれました
 (9日18時現在・速報)


ぺきん日記 / 中国・北京より:
 日本大使館付近に手配済みだったデモ隊"送迎バス"


これを見てると
当局が完全にコントロールしてるのが分かる。
なんせ、デモ隊の帰宅も当局のバスの送迎つき。

  警察関係のマイクロバスからは、
  「ご苦労様でした。バスを用意していますので、
  学校に引き上げてください。」
  という女性の声のアナウンスが聞こえてきます。
  大使館の南側・国際倶楽部飯店前の路上には、
  路線バス用の車両(連結型の長いもの)が
  あらかじめ20台以上駐車してありました。

それと、ニュースでも報じられたように
デモ隊の日本大使館への接近を警察が許したこと。

  私は警察側がブロックしていた光華路との
  信号(大使館のあるブロックの十字路)から先は、
  デモ隊を進入させないのだろうと考えていました。
  ところが、デモ隊は警察官に誘導されて、
  先ほどまで一般の人が侵入できなかった信号の先を
  大使館へと向かって行きます。
  そして、とうとう先頭が大使館の正面に到着し、
  行進はストップしました。

  遂に大使館に向けて
  ペットボトルが投げ込まれました。
  ペットボトルは次から次へと投げ込まれ、
  一部は大使館の建物手前にある警備用の小屋や
  建物そのものの壁に当たりました。
  うまく投げ込まれると、デモ隊から歓声が上がります。
  そのうちペットボトルだけではなく、
  何か黒いもの(壁に命中すると黒色の痕跡が残りました)や
  石のような固いもの(たまたま街路灯の
  金属製のポールに当たり、キーンという音をたてました)
  まで投げ込まれました。

新華社が発表し、
共同通信が流した「一万人」の数字はどうやら誇大らしい。
これぞ、まさに中華クオリティ。

このデモ隊を組織した学生グループの行状と発想に関しは
こちらのブログが詳しい↓

中国という隣人:デモ隊の中の人が見た四九デモ

中国という隣人:【速報】北京で大規模デモ

さらに本日10日にも
大規模なデモが各所で予定されているとのこと。


まあ、私は思うんですが、
別に日本はこれを深刻に考える必要は無いし、
民主党の岡田氏みたいにオタオタする必要もない。

民主・岡田氏、北京の反日デモで小泉首相を批判

中国人は勝手にやってろよと。
そのぐらいでちょうどいいと思う。

なんでかと言うと、
所詮、反日デモのパターンは2つで、

◇官のコントロール下のデモ

◇官がコントロール出来ない大規模デモ

この2つのどっちか。

官がコントロールしてるうちは、
大して実害なんかありゃしない。
心理的な打撃や屈辱はあるけど、
日本全体から見れば実害自体はあまり無い。

もちろん、在中の日本企業などは打撃を受けるんだろうが、
私にしてみればチープレーバー目当てに、
中国にひょいひょいと進出したツケがまわっただけで、
これを機会に日本企業に
対中リスクを学んでもらういい教訓となる。
馬鹿なマスコミ連中も
そう簡単に中国投資を薦めなくなるでしょうよ。
ね、日経さん?

中国政府としては
デモが起きようが起きまいが
対日強硬策を取る時は取るのであり、
デモの発生自体は関係ない。

よって、当局のコントロール下のデモは
「あ~中国人がアホなことやっとる」と
無視してもかまわない。

問題は後者の方で、
「官がコントロール出来ない大規模デモ」の場合。

中国においては、
反日デモは容易に反政府行動へと転化する。
それは中国政府自身も心得てるし、
デモする側も心得ている常識的パターンのようなもの。

だから、体制打倒の発想を持つ者は
この反日デモを梃子にしようとする。
何故ならば、反日運動こそが
中国民衆にとって許されている唯一の政治的運動だから。

反日スローガンと経済発展によって
独裁政党による統治を維持してきた中国共産党。
「反日」を建前にされれば
当局もおいそれとは弾圧できない。
そういう構図。

当局のコントロール下を脱した大規模デモが起きれば、
それは中国政府にとって悪夢そのもの。
天安門事件が脳裏によぎるだろう。

日本としては、対中戦略のスタンスを
中国の封じ込めと弱体化におくのならば、
以上の中国デモのパターンを踏まえた上で、
堂々と正論を述べた方がいい。

曰く、

◇中国の日本の教科書や靖国参拝に対する発言は
 内政干渉である。

◇東シナ海における中国の勝手な海底ガス田発掘に強く抗議し、
 日本は国益を守るために
 断固として中国の横暴を許さない。

◇これ以上、貴国が国内における反日運動と反日教育、
 さらに歴史の捏造を放置するならば、
 経済関係の冷却化もやむをえない。

◇尖閣諸島は我が国固有の領土であり、
 他国の容喙は許さない。

◇貴国の年々の軍事力の拡大には
 東アジアの平和という観点から懸念を表明する。

◇台湾問題における一方的な軍事力の行使は
 日本は強く反対し、
 もし、そのような事態になれば
 米国と連携し、必要な手段を行使する。

◇日本の国連常任理事国入りは
 多額な分担を収め、
 長年、国連主導の平和運動を支持してきた我が国の
 当然なる権利であり、
 もし、これが受け入れられない場合は、
 国連分担金を僅かにしか払ってない、
 現常任理事国の二ヶ国(中国とロシア)以下の
 分担金しか支払わない。
 古人曰く「代表無くして課税無し」
 

とまあ、ここらへんを言ってやればいいんですよ。
他にまだあったっけ(笑)?

上記の7つの抗議表明は、
一見、過激にも感じるかもしれないけど、
よくよく見れば独立国家として
至極まっとうな事を言ってるに過ぎない。
今まで言わなさすぎただけ。

で、これを言えば
中国国内の反日暴動は盛り上がるでしょうね。
もうガンガン盛り上がるでしょう。
でも、中国政府は逆にビビるでしょう。
エネルギーをコントロール出来なくなるから。

それが反政府暴動に転化するもよし。
中国政府の日本相手の妥協につながるもよし。
変な言い方だけど、逆説的な意味で
これは日本の中国に対する「反日カード」。

中国が「反日カード」を使って、
官製デモやらで日本に圧力をかけてくるなら、
こっちはそれを逆用してやればいい。

困るのは、北京の中南海の豪邸で
資本主義と金儲けの夢をむさぼっている共産党幹部でしょう。



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by misaki80sw | 2005-04-10 13:50 | 中国・台湾関連