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by misaki80sw

サウジ、イラク派兵を提案・・王制国家の選択。


☆イスラム諸国軍イラク派兵、サウジが米に提案

 パウエル米国務長官は29日、
 訪問先のサウジアラビアの首都リヤドで記者会見し、
 サウジ政府が、イスラム教諸国の部隊を
 イラクに派兵するとの提案を米側に行ったことを明らかにし、
 「歓迎する」と語った。

 ロイター通信によると、
 サウジは既にイスラム地域数か国に提案を打診。
 29日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、
 アブドラ皇太子は28日、
 ブッシュ米大統領との電話会談でも同提案について意見交換した。
 同紙はサウジ高官の話として、
 パキスタン、マレーシア、アルジェリア、バングラデシュ、
 モロッコの5か国が派兵国候補となっていると伝えた。

 内政干渉を恐れるイラク暫定政府は、
 イラクと国境を接する国による派兵は拒む方針だ。

 サウジ政府の提案の背景には、サウジ自身がイラクの混乱が
 自国の治安悪化に結びつきかねないとの認識を
 持ち始めたことがあるとみられる。
 イラクで反米武装闘争を行ったサウジ人が最近、自国に戻り、
 サウド王家打倒を目指すテロ攻撃に加わり始めた、との指摘もある。

   (読売新聞)


不思議だね。
民主主義の輸出を国是とする米国と、
王族による寡占国家サウジアラビアの同盟。

この構造は冷戦期からのものだけど、
以前の共通の敵はソビエト陣営。
そして今はイスラム急進派。

ビン・ラディン率いるアルカイダは
明確にサウジ王制打倒を狙ってる。
イラクとサウジを基点として中東に混乱を引き起こすことで、
米国を消耗戦に引きずり込み、
ひいては両国を策源地にしようという意図なんだろうね。

米国は9・11のテロの後、
サウジとは距離を置き始めた。
イラク制圧後、その傾向はより顕著となった。
中東でイラクを得た以上、
もはや鵺の如き王制国家との縁は不要というわけだ。
しかし、イラクの泥沼状態から、
サウジとの同盟回帰を模索し始めたようだ。

敵の敵は味方。
それはアルカイダも同じ。
アルカイダはサウジの民衆層に働きかけを強め、
一層の王制打倒を狙うでしょうね。
by misaki80sw | 2004-07-30 22:39 | 中東関連・対テロ戦争