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by misaki80sw

北朝鮮、鳥インフルエンザ感染拡大・・疫病と飢餓


北朝鮮支援の用意
 鳥インフルエンザ対策で技術援助-FAO


 国連食糧農業機関(FAO)と
 国際獣疫事務局(OIE)は8日、
 鳥インフルエンザが発生した北朝鮮から
 支援を要請されていた問題に関し、
 「北朝鮮国内で効果的な検査ができるよう、
 技術支援を行う用意がある」との声明を発表した。
 
 北朝鮮は外交ルートを通じて、
 病気の診断や予防接種を含む技術支援を求めている。
 声明の中でFAOとOIEは
 「透明性を示す協力的な新しい北朝鮮の政策を
 積極的に受け入れる」としている。 

   (時事通信)


北朝鮮での鳥インフルエンザ発生。
これから収束に向かうのか、それとも拡大するのか。
取りあえず、今までの経緯を書いておきます。


3月4日、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」が、
突然、鳥インフルエンザの防止を呼びかける論説を掲載した。

◇発生や被害に関する資料を迅速に伝達

◇家畜類や卵製品の検査強化

◇渡り鳥の監視強化

これらの対策を列挙したが
「鳥インフルエンザが再び多くの国と地域を襲っている」
と書いてるだけで、
この時点では自国での発生は隠していた。

今から振り返れば、
この3月4日の時点で感染拡大が確認され、
あわててマスメディアを通じて
感染予防策のみを掲載したんでしょうね。

この労働新聞の掲載を受けて韓国の関係当局は、
北で鳥インフルエンザが発生したのではないかとの疑念を持ち、
一斉に調査に入った。

3月5日、北朝鮮は
9日に予定していた最高人民会議(国会に相当)の開催を
突然、延期すると発表した。

北朝鮮 最高人民会議を延期
 41年ぶり飛び交う憶測


最高人民会議の延期は異例であり、
マスコミは一斉に「金正日総書記周辺の異変か」と報じたが、
今思えば鳥インフルエンザの感染拡大が
原因ではなかったかと思われる。
この時点で相当の衝撃となっていたのだろう。

3月15日、韓国の聯合ニュースが
北朝鮮の平壌市内にある大手養鶏場で
1カ月前の2月中旬に鳥インフルエンザが発生し、
数千羽が処分されたと報じた。
北朝鮮消息筋が、北京に出張した北朝鮮当局者から
聞いた話として伝えた。

平壌で鳥インフルエンザが発生か・韓国通信社

その時の報道によると、鳥インフルエンザが発生したのは、
5大養鶏場の一つのハダン養鶏場。
感染した可能性のある鶏は土に埋められたが、
住民が一部を掘り出し、市場に売ったとのうわさが
地元住民の間で広がっているとのこと。

この報道は衝撃を与えた。
これを受けて日本の農林水産省は16日、
北からの家禽肉の輸入を一時停止した。
なお、北朝鮮からの家禽肉の輸入は過去5年間では、
2002年の約5トンのみとのこと。

これに対して北朝鮮は
保健省の国家衛生検閲院長が朝鮮中央テレビに出演し、
鳥インフルエンザ発生説を否定した。

そして3月27日。
おそらく感染拡大がとまらなくなったのだろう。
もはや隠し通すことは不可能。
北朝鮮の朝鮮中央通信は、平壌市・ハダン鶏工場などで
鳥インフルエンザが発生した事実を初めて伝えた。

北、鳥インフルエンザ発生を確認

朝鮮中央通信は国家獣医非常防疫委員会の話として、
「最近ハダン鶏工場をはじめ、
2~3か所の鶏工場で鳥インフルエンザが発生した」とし、
「感染した鶏数十万匹は埋沒、焼却しており、
専門機関関係者や科学者、技術者は
鳥インフルエンザ根絶に向けた研究事業を行っている」とした。

3月30日、韓国の東亜日報は
ソウルの北朝鮮消息筋の話として、
平壌地域で飼育していた鶏1000万羽すべてを
「感染拡大を防ぐ」ため当局が処分したと報じた。
同紙は、北朝鮮で飼育する鶏は1873万羽としており、
これがガセネタでなければ半分以上を処分したことになる。
本当かよ?

3月31日、
北朝鮮保健省国家衛生検閲院長が
再び朝鮮中央テレビに出演し、
「鳥インフルエンザは野鳥や家禽類から
人間に感染する病気であるため、
鳥インフルエンザに感染した家禽類や人間の症状を
両方とも把握しておく必要がある」と強調した。
この人、二週間前に同じテレビで
鳥インフルエンザの発生を否定した人で
厚顔としかいいようがなく、北の体質そのもの。

そして4月8日、
北朝鮮は韓国に支援を要請した。
韓国統一省によると、
北朝鮮の国家獣医非常防疫委員会は8日、
韓国の国立獣医科学検疫院に書簡を送り、
鳥インフルエンザへの対策に必要な装備、
薬品の支援を要請した。

北朝鮮、鳥インフルエンザ対策で韓国の支援を要請

要するに「僕じゃ手に負えません」と言うわけ。
じゃ、最初からそう言えよという気もするけどね。

韓国の新聞は、
「南北関係に突破口が開かれるかが注目される」などと
脳天気なことを言ってるけど、
おそらく事態は相当のところまで悪化してると思うよ。

最初のニュースにあったように、
国連食糧農業機関(FAO)と国際獣疫事務局(OIE)も
北朝鮮に対する支援を表明。
米国も、国際機関を通じて
北朝鮮に検査キットを供与する方針を決めた。

北に検査キット 米が供与方針 鳥インフルエンザ


一般的に言われている「鳥インフルエンザ」とは、
正式には「高病原性鳥インフルエンザ」という名称。
ウイルスはH5及びH7亜型の2種類がある。

高病原性鳥インフルエンザQ&A

北朝鮮でどちらが発生したかについては
今のところ報道によって異なる。

北朝鮮はH7型の可能性 鳥インフルエンザ

北の鳥インフルエンザ、H5N1型ウイルスの可能性

どちらも猛毒で感染力が高いことには変わらないし、
ごく稀に人にも感染する。
人に感染すると、結膜炎、肺炎、多臓器不全などの症状を起こし、
死に至ることもある。

H5及びH7亜型のウイルスの場合、
流行当初は弱毒であっても感染を繰り返すうちに
数ヶ月後には強毒に変異する場合があるとのこと。

おそらく北朝鮮で感染が発覚したのが2月中旬で、
それから一ヶ月以上を経て感染拡大が続いてるわけで、
今現在のウイルスの状態がどうなっているのか?
考えただけでも空恐ろしい。

鳥インフルエンザへの対策は
ちまちまと鳥に対してワクチンを打っていては間に合わず、
発生農場の家禽をすべて殺処分するしかない。
そして死体は焼却・埋却するか消毒する。
これ以外に策はない。

ただでさえ食糧難で飢えている北朝鮮。
この鳥インフルエンザ発症と
感染拡大のもたらすインパクトはハンパじゃないだろう。
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by misaki80sw | 2005-04-09 21:59 | 韓国・北朝鮮関連