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by misaki80sw

中国、連年の大幅軍事費増加・・今年も増えるんだって

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中国:全人代、5日開幕 国防費は初の300億ドル

 中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代=国会)、
 スポークスマンの姜恩柱外事委員会主任委員は
 4日、5日からの全人代開幕を前に記者会見し、
 5日に提案される05年度予算案の中で
 国防費として2477億元(約3兆1500億円)を
 計上することを明らかにした。
 前年当初比で18.0%増、実績比で
 12.6%増の高い伸び率になる。

 国防費は財政相が提出する予算案の中で
 明らかにされるのが通例で
 事前に公表されたのは初めて。
 軍の透明化を進める胡錦涛指導部の
 方針に沿ったものとみられる。
 しかし、引き続き軍事費の2ケタ成長が続くことで、
 台湾海峡などをにらんだ中国の軍備拡張路線に対する、
 日本など周辺国の懸念が強まりそうだ。

 姜氏は国防費増加の理由について
 (1)給与など軍人の待遇改善
 (2)軍人の社会保障の整備
 (3)組織改変
 を挙げた。
 さらに、周辺国などの懸念を意識し、
 「他の大国に比べ、低い水準であり、
 財政支出全体や国民総生産に比べても低いものだ」と説明した。
 中国の軍事費は89年以降2ケタの伸びが続いており、
 昨年は当初比で13.3%増だった。

   (毎日新聞)


中国の今回の全人代では、
例の「反国家分裂法」も上程されますが、
それについては、いずれ書くとして、
今日は、この中国軍事費増加について書きたいと思います。

上記ニュースにもあるように
中国の軍事費は
ここ16年連続で2ケタ台の伸び率。
2003年度の予算が約1850億元。
2004年が約2060億元、日本円にして約3兆円。

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これが今回上程される予算案では
一気に2477億元、約3兆1500億円となる。
また増えた~!って感じですな。

対する日本の防衛費は約4.9兆円。
まあ、額面だけ見れば日本の方が多い。
しかし、まず日本の防衛費は人件費がやたらと多く、
正面装備費は約8100億円に過ぎない。

また、中国の国防費ってのは、
あくまでも公式の表看板に過ぎず、
米国防省は毎年「中華人民共和国の軍事力」という、
報告書を発表しているが、
この中で中国の国防費に関しては
500~700億ドルと推定している。
つまり公表数字の約1.8倍~2.5倍程度が実態ってこと。

なんでそういう格差が生じるかというと
もともと中国は、国防費の内訳については公表していない。
公表してるのは、大まかな額だけで
人員生活費、活動維持費、装備費の3分野だけ。
たとえば、装備購入費や研究開発費などは
この「国防費」に含まれていない。

この米国防省発表の「中華人民共和国の軍事力」では、
最近、中国軍が特に傾注している重要分野に言及している。

◇イラク戦争の教訓により、戦争に勝つためには
 航空戦力が唯一の解であると認識したのに加えて、
 特殊作戦部隊の増強に関心を示している。

◇他国の軍隊との間で協力関係を拡大している

◇統合兵站システムの開発に関心を示している

◇自前の防衛産業育成に対する関心の高まり

◇初の有人宇宙飛行実現や衛星計画

◇指揮・統制・通信分野における技術革新

中国軍が装備・組織の近代化に
邁進してるのが分かると思う。

もともと中国軍は
毛沢東以来の「人海戦術路線」で
膨大な数の民兵を動員して敵を打ち砕くという発想だった。
思想的な呪縛もあって、
驚く無かれ「階級」ってものすら存在しなかった。

それが、1979年2月17日。
中国軍8万5千人による、
ベトナム北東部への越境攻撃で始まった中越戦争で、
中国軍は、国境守備のベトナム民兵に
一方的にたたかれ、撃破され、
散々な目にあって敗退した。

これに驚いた鄧小平は、
軍の改革、少数精鋭化を計り、
大幅な兵員削減と装備・組織の近代化を行った。
さらに湾岸戦争・イラク戦争を経て
これを教訓にした中国軍の少数精鋭化は続いている。

現在の中国軍の総兵力は、
人民解放軍が約234万人(陸海空・第二砲兵)。
人民武装警察が約150万人。
予備役部隊が約100万人(民兵と合わせて)。

人民解放軍の内訳は
陸軍155万、海軍29万、空軍41万。
「第二砲兵」と呼ばれる戦略ミサイル部隊が9万人。

ちなみに人民解放軍は、少数精鋭化を推進する為に
最終的には185万前後まで削減される予定。

これは日本にとっては大きな脅威でしょう。
この中国が東シナ海を隔てて
日本と対峙しつつある状況は
最近、日本国民の多くが認識し始めた。

だが、政界の意識の方が鈍い。
防衛費は削減ペースであり、
私としては危機感を抱かざるを得ないね。

な~んて思ってたところに
こんなニュースが↓

空自那覇基地にF15配備へ、中国軍近代化に対応

北方偏重だった自衛隊が
ようやく西方シフトに転換しつつある。
防衛庁は空自の那覇基地について、
現在のF4戦闘機よりも
対空戦能力の高いF15戦闘機を
20機配備する方針を固めたとのこと。

まあ、これはこれで、めでたいのだが、
ニュースをご覧になったら分かるとおり、
まず、2006年度予算でF15用の格納庫を作って
実際の配備は2008年だとさ。

目の前に脅威が迫っているのに
3年後に配備を転換するそうな。
なんちゅう悠長な連中だよ。
あんたら平安貴族かって。

もちろん予算の問題とかあるんだろうけど、
実際、有事になったら
「予算が付いたら」もへったくれも無いでしょう。
もうちょいスピーディにやれないものかね?

それに20機なんてケチなこと言わずに
100機ぐらい置きなさいよ。
まあ、これは戦闘機の総数や、
基地のキャパの関係もあって暴論だけど、
せこせこ少数だけ配備しても意味ないよ。


さて、ここから先はミリオタ的軍事話をさせてもらいます。

中国が現在、装備しつつある新鋭戦闘機が
ロシア製のSu-27とSu-30、
それとSu-27をライセンス生産したJ-11。
J-11は60~70%は中国の国産だけど、
エンジンと各種アビオニクス(航空電子機器システム)は、
ロシアからの輸入物。

このSu-27とSu-30、J-11を合わせて合計273機。
さらに2004年度に
ロシアにSu-30を24機追加発注しており
これが加わると297機となる。

ちなみに、こいつがSu-27です↓
優美で美しい機体ですな。

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このSu-27とSu-30ですが、
空自のF-15と比べてどっちが強いのか?
あるいは焦点の台湾空軍の戦闘機と比べたら?

中国空軍のSu-27とSu-30は、
ロシア空軍が使ってるものよりも
間違いなく性能的には劣るだろうね。
輸出型のモンキータイプと呼ばれるやつ。
こいつが空自のF-15や
台湾空軍のF-16と戦ったらどうなるか?

興味深いデーターがあって、
1990年代初めにカナダで、
デモ飛行のためにやってきたロシア空軍のSu-27数機が
米軍機と模擬空戦を行った。
この時の米軍機の種類は不明だけど、
結果はSu-27の勝利!
ほとんど圧勝だったらしい。

さらにインド空軍のSu-30と
米軍のF-15が模擬空戦を行った時も
Su-30が9割の勝率を上げたとのこと。

さらに同じロシア製最新戦闘機のMiG-29が
南アフリカでフランス製ミラージュ2000と
模擬訓練を行った時もMiG-29が勝った。
確か、台湾空軍は
ミラージュ2000を配備してるよね?

もちろん、この結果は
空戦の中でも近接格闘戦の模擬戦闘に過ぎない。
もともとSu-27とSu-30は格闘戦能力に優れており、
上記の写真を見てもらえば分かるけど、
優美な空力学的特性が
優れた運動性を生み出している。

1989年のパリ・エアショーで
Su-27が行った「コブラ」と呼ばれる曲技飛行は
西側航空関係者を卒倒させた。
水平飛行から急に機首を90度持ち上げ、
その状態のまま水平飛行・大減速を行うという飛行法で、
これは全世界の戦闘機で
Su-27・Su-30のシリーズしかできない究極の荒技。

だから近接格闘戦では
Su-27・Su-30が
F-15やF-14などを圧倒するのは
ある意味、当たり前と言えば当たり前。

でも、現代の空中戦は
格闘戦のみで決まるものではない。
むしろ、遠距離からのミサイル戦が主体。
ここらへん、レーダー・電子兵装・ミサイルの
性能に優れた西側戦闘機に分がある。
さらにAWACS(早期警戒管制機)などを使った、
策敵・指揮・管制・情報伝達を一体化した空戦が
現代戦の特徴であり、
ここでも西側が有利でしょうね。

あと、空戦の要素を決めるのが
パイロットの「訓練飛行時間」と戦闘機の「稼働率」。
所詮、戦闘機を操るのはパイロットであり、
パイロットの技量の優劣が大きく影響する。
中国空軍の飛行時間は高いと聞いたことがないなあ。

さらに「稼働率」。
カタログ的に何百機保有していても
整備上の稼働率が低ければ話しにならない。
旧軍の飛燕や紫電なんかがそうでしょう。
そこらへん中国空軍はどうなんでしょうかね?

戦闘機に詳しい人、
果たしてSu-27・Su-30と
F-15・F-16はどっちが強いんでしょうね?




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by misaki80sw | 2005-03-04 23:38 | 中国・台湾関連