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by misaki80sw

週刊「ホリエモン考察」vol,01・・市場という神。

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早速、メディアとホリエモンについて書きます。

今回のホリエモンのニッポン放送買収劇ですが、
経営上の観点や株の動きは
以下が分かりやすいと思います。

ライブドア、ニッポン放送株35%取得 フジテレビ照準

フジサンケイグループ : Wikipedia

13Hz!:
 ライブドアのニッポン放送株買収資金源
 「転換社債」って何ですか?


13Hz!:
 ニッポン放送、株価急落までの流れを整理しました


私もざっと目を通しましたが、
なんとなくおぼろげに理解できてきました。

興味深いのは、ホリエモンが
この大量のニッポン放送株を誰から買ったかってこと。

2月8日の午前8時に、
わずか30分で30%近い株、約1000万株を買い占めた。
誰が売ったんだろうね?

まあ、こういう株などに関しては
私は素人なので論評は避けますが、
こういう段取りを見ていると、
ホリエモンって実に巧妙な、商機に聡い男だなと思うね。


さて、ここからが本論ですが、
彼のメディア戦略に関しては
いろんなサイトやブログに書かれてますが、
私が見て一番興味深かったのは、
ジャーナリスト江川紹子さんの記事です。

江川紹子ジャーナル:
 「新聞・テレビを殺します」~ライブドアのメディア戦略


この中で江川さんによる、
ホリエモンへのインタビューが載っています。

以下、一部引用させてもらいます。


  堀江貴文・ライブドア社長インタビュー要旨
  2004.12.6 am11:00 ライブドア本社にて 

  「市民記者」を募集したりして、
  新しいメディア作りに乗り出しているが、
  何をやろうとしているのかを伺いたい

   「あんまりそんな、肩肘張ってないんですけどね」

  政治や社会、文化のニュースも扱う?
 
  「まあ、おまけなんですけどね。
  別にそこで儲けようとは思っていない。
  トントンでやれればいいな、と。」

  せっかく新しいメディアを作るのだから、
  今までにないものをと思わない?

  「思わないですね」

  堀江さんの日記には、
  「メディアのあり方が変わる」と書いていたが、
  そういう意図はないのか。
 
  「そうやって煽った方が、
  みんな期待感を生むじゃないですか。
  僕はどっちでも……」

  今のメディアではあまり報道されていないことも、
  インターネットを通じて伝えていこうと
  いうのだと思っていたが。

  「それは副産物的にそうなるかもしれないですけど、
  それはどうでもいい。
  僕にとってはどうでもいい。」

  メディアを持つということは、
  情報を通じて人の考え方を左右する可能性がある。
  そういうことに関心は?

  「全然ないですね。
  今の記者の人は、大マスコミ的な意識っていうか、
  悪く言うと思い上がって、
  自意識過剰なところがありますね。
  それを新聞に書かれたから本当なのかっていうと、
  別に本当ではないかもしれない。
  ある意味、歪曲して、
  脚色して記事にしているわけだから。」

  歪曲?
 
  「そうじゃないですか。
  私は自分自身にストーリーがない人間なのに、
  何か無理矢理ストーリーを作ろうとする。
  ライブドアはこういう会社なんだ、と記者が思い込んだら、
  事実を書きながら、
  そこに思いを込めることが可能じゃないですか。」

  編集方針とかはどうするのか。
 
  「そんなもん、何もないですよ。」

  何もないと……
 
  「そう思うのが既成概念。
  ありのままを出せばいいんじゃないですか。」

  でも、デスクがチェックをするでしょう?
 
  「チェックするといっても
  それはウソを書いてないかとか、
  そういうレベルのチェックですから。」

  事実が確認されれば、あとはどんな話も載せる、と?
 
  「紙面が許す限りですけどね。
  あとは人気ランキングだけですよ。」

  人気?

  「注目度が高い記事はアクセス数が多くなる。
  それを紙にする時に、見出しを大きくする。」

  規制の媒体やフリージャーナリストなどとの連携は?

  「やっかいですね、
  大マスコミ意識があるので構えちゃう。
  悪く言うと思い上がり、自意識過剰なんですね。
  報道の使命とか言っちゃったりしますものね。」

  ある程度の方向性がないと、
  何でも載せますというわけにはいかない。
 
  「世の中の意向は
  アクセスランキングという形で出てくるんですから、
  その通りに順番並べればいいだけでしょ。」

  例えば、イラクのこととか、
  新聞ではもうあまり載らない。でも……
 
  「いいんですよ、
  (そういうことは)みんな興味ないんですから。」

  でも、提供されなければ興味もわかないのでは?

  「そうじゃないと思う。
  興味がないことを無理矢理教えてもらって
  どうするんですか? 
  何の価値があるんですか、そこに。
  気づかせたら、何かいいことあるんですか」

  情報を提供しなければ、興味を持つきっかけにもない。
 
  「いいんじゃないですか、別に興味を持たなくても。
  興味持たないと、いけないんですか?」

  ランキングは低くてもいいから入れていこうとか、
  そういうことはないのか?

  「ゴミみたいな記事を
  無理矢理載せたってしょうがない」

  フリージャーナリストで
  イラクなどを取材している人がいても、
  今ではなかなか大きなメディアには載らない。
  そういうのを入れていこうとは思わないのか
 
  「(この話は)重要だといって、
  あえて能動的に吸い上げようと?
  それって、メディアの意思が入っているじゃないですか。
  人気がなければ消えていく、
  人気が上がれば大きく扱われる。
  完全に市場原理。
  我々は、操作をせずに、
  読み手と書き手をマッチングさせるだけだから。」


以上です。

これを見ていて思ったけど
ホリエモンっていうのは新たな「人種」だね。
平成とITと市場が生んだ新人種とでもいうか。

私がこの記事を見ていて頭に浮かんだ言葉は、

  「奇矯」

この文字。

市場原理と需要と供給のみで世の中を計っている。
変わり者だし、計算高い。
非常にシビアで冷厳にものを見る。

  堀江さんの日記には、
  「メディアのあり方が変わる」と書いていたが、
  そういう意図はないのか。
 
  「そうやって煽った方が、
  みんな期待感を生むじゃないですか。
  僕はどっちでも……」

この人は同時に演出家でもある。
自分を演出する。
一見、率直そうに見えて自分を演出している。
これも彼独特の「需要に応じた」態度なんだろうね。

世の中や社会のあり方に「理念」を持たない。
あるのは分析と予想、そして商機と実行力。
「世の中はかくあるべし」
「かくあってほしい」
こういう発想が皆無だね。
それだけに私的な心理傾向が
予想・分析に妙なバイアスをかけない。
客観的な目で物事を分析できる。

己の経済活動が
何によって守られてるのかも理解できない。
国家の安寧と
良き社会を維持しようという多くの人の努力によって、
現在の己の繁栄があるのが理解できない。

江戸時代の堂島の米商人みたいな人。
世界で初の先物取引市場を作った大坂の米商人たち。
「相場で世の中は決まる」
「公方様も相場には勝てない」
そう嘯いていた彼らも、
維新の変動期と共に没落を余儀なくされる。

無償の善意と公に対する無私な精神こそが
良き社会と健全な国家を維持させる。
市場原理、「神の見えざる手」のみが全てではない。
この人の発想は軽薄。
いや、知と智の違いだね。
知恵と智慧の違い。
面白い男ではあるが物事の本質が理解できない。
哀れなやつ。

先の記事で、
彼が産経新聞を経済系・エンタメ系に特化した新聞に
転換させようと考えている、ということを書きました。

ホリエモン「産経新聞を経済誌に変える」 (-_-#)

私は産経を手放しで賛美する者ではないし、
神聖化するつもりなどない。
かの新聞には、社内やグループ内に
ドロドロした確執があるのも承知してまいす。

でも、あの新聞が戦後の左翼全盛のマスメディアにおいて
孤軍奮闘して「日本の正気」を守り続けたのも事実。
私はそこを大きく評価していますし、
こういう戦後日本の生んだ化け物のような市場主義者に
かの良き新聞がコントロールされるのは
看過することは出来ない。

ホリエモンっていうのは、
要するに物神主義なんですな。
市場という神を拝み、
需要と供給という信仰のもとに生きている。

それにしても、
私、エキサイトブログを選んで良かった。
これ、ライブドアブログを使ってたら、
速効で削除の対象だろうね。
いや、市場原理に適ってれば大丈夫なのかな(笑)?



ニッポン放送の株式買付け記者会見レポート! 
 ライブドア、放送業界への展望を発表


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by misaki80sw | 2005-02-15 01:55 | マスコミ・ネット・媒体関連