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by misaki80sw

「北朝鮮始末記」その1・・米国・中国・韓国の思惑。

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北朝鮮の核保有発言で世界は揺れてますが、
久々に北朝鮮のシリーズものでいきます。

今日は米国・中国・韓国の思惑の分析です。
シビアにサラリと書きます。


<米国>

米国の対北戦略の目標は2つ。

 「金体制の崩壊」

 「北朝鮮の核廃絶」

この目標を追求する過程で、米国には2つの不覚があった。

◇イラクの泥沼

◇同盟国韓国の軟化

イラクに兵員を取られている現状では、
地上兵力による北朝鮮侵攻は不可能に近い。

私はいずれ米国はイラクから撤兵すると見てるけど、
それがいつの日になるのか。
少なくともここ半年の期間では不可能でしょうね。

この現状では米国は中国を頼りにするしかなく、
この「六カ国協議」の枠組み自体も、米国の中国頼みの現れ。
もしパワー全開の自信満々であれば
六カ国協議などまどろっこしいことはやらずに、
北とサシで交渉し、サシで圧力をかけたでしょう。
イラク戦争の時のようにね。

さらに米国の誤算というか心外なことは、
同盟国である韓国のヘタレぶり。
軟弱もきわまりで、民族統一の大義もどこへやら。
自身の経済繁栄を守ることに汲々としている。
北朝鮮に対しては「太陽政策」という名の
現状維持・思考停止路線で相対している。

もし、韓国に民族統一・半島統一の気概があるなら、
米国もここまで中国頼りにならずに済んだでしょう。
彼らの統一路線を後押しする形で
自身の対北戦略を構築したでしょうね。
今の韓国の軟弱ぶりを見ていると
米国のみが突出するのは馬鹿馬鹿しく感じるでしょう。

本来、米国が韓国に望んでいたのは以下の3つ。

◇米国の対北強硬政策への支持

◇朝鮮半島全域の主権が韓国に有ることを強硬に主張する。
  ・北崩壊後はすみやかに「領土回復」を行う。
  ・韓国の同意もなく、北に外国軍の進駐は認めない。

◇韓国軍50万の北方侵攻体制

今の盧武鉉政権では到底無理ですな。
かつての朴政権時代や
全斗煥・盧泰愚政権時なら当たり前だった「統一指向」が、
現政権では全く期待できない。
下手をすると、半島情勢がさらに悪化して
米軍が北に空爆を行おうとしても韓国は拒否しかねない。

米国はイラクに足を取られ、
さらに韓国は頼りにできない。
となれば、中国頼みに傾斜せざるをえない。

まあ、余談になるけど、
米政権内での韓国の評価は低下する一方でしょうね。
彼らが男性的気概でもって反米を叫び、
戦略的思考の結果、親北朝鮮へ傾斜してるのなら、
まだ理解も出来なくはない。
でも、現在の韓国の状態は現実逃避と思考停止。
大局的観点で国家百年の計を立てるというより、
明日の我が身の安寧のみに汲々としている。
米国のみならず、日本人の私から見ても、
彼らの姿は実に情けない限り。

さて、「金体制の崩壊」には、
以下の4つの選択肢が考えられる。

1、北朝鮮内部での民衆の暴動・軍部のクーデター
  他国の息がかかってない自然発生的なもの

2、米国と同盟軍の侵攻

3、北朝鮮内部での民衆の暴動・軍部のクーデター
  中国が後押しするパターン

4、中国の侵攻

米国にとって望ましいのは1。
次善が2。
最悪が4。
次悪が3。
順番的には、1→2→3→4。

でも、2は現状では無理。
イラク撤兵後なら可能。

さらに、1はそうなれば良しの単なる希望に過ぎない。
成るとも成らないとも保証の限りではない。
現状では3か4の選択しかない。

これは「北朝鮮始末記」をいつの時期に行うのか、
いつの段階で行うのか、それによっても違ってくる。
撤兵後なら2が可能となる。

現状でいけば3か4。
この場合は、中国に頼るということで、
米国はその内容に関して中国と談合しなければならない。
「北の始末は貴国にお任せしますよ」
「空爆ぐらいは加勢してもかまいません」
「その後、どうするかは応相談ということで。」
「ただし、核は廃絶させてくださいね」

一例をあげれば
米軍の空爆+中国軍の地上侵攻。
このパターンもありうるね。

イラク撤退と米国の新軍事戦略は?

米軍が散々に空爆して北朝鮮軍と指揮・通信網を破壊した後、
「秩序の回復」と称して中国軍が越境する。
問題は米国が韓国の面子にどこまで配慮するかでしょうね。
全く「韓国なんか知ったこっちゃないよ」とは言えない。
一応、同盟国だし、
米国自身、世界の秩序の中心国としての建前ってものがある。
ここらへんをどう調整するか?
平たく言えば、韓国の建前論をどう黙らせ、
世界に対して事態をどう美化するか。
米国のお手並み次第でしょう。


<中国>

中国にとって、
今回の北朝鮮の核保有と六カ国協議離脱は
得であるか、損であるか?
北朝鮮の保護者を自任する中国は、
勝手な北の核保有宣言に怒ったか?

建前的には「怒った」。
六カ国協議のホスト国たる中国の面子を潰し、
自滅の道をひた走る北朝鮮。
もはや中国たりとも救いがたく、
国際社会の強硬論の高鳴りに反論も出来ない。

でも、腹の中じゃどうなんだろうね?
好機到来とベロを出したかもよ。
米国がフリーハンドで軍事力を行使できる状況なら別だけど、
イラクの泥沼であえいでいる状態では
先に触れたように、
米国の信任のもと、北朝鮮をいいように料理できるチャンス。
これを好機と言わず何であろうか。

今後の半島情勢の見取り図は、

1、韓国による半島の統一

2、金体制崩壊後、中国の傀儡国家の誕生

3、北が中国に併合される

この3つが選択肢として考えられる。

米国が自らの力で北を崩壊させた場合、
1で落ち着くと思う。
ただし、当の韓国が不安要素だけど・・。
問題は、米国が力の行使を中国に頼った場合だね。
この時にどうなるか?

その場合は両者の談合次第でしょう。
米国がどこまで譲り、
中国がどこまで要求するのか?
ここが今後の「北朝鮮始末記」の最大のポイント。

米国は1を望み、中国は2か3を望む。
この両者が協議した場合の妥協点はどこになるのかね?
おそらく2で落ち着くでしょう。
1は中国がウンとは言わない。
だってメリットが無いから。
3は米国が認めない。
あんたら図に乗るなよと。

この談合のゴーサインが出次第、
中国は猛然と目標に向って前進を始める。
なんせ米国のお墨付きで北を料理できる。
こんな美味い話があるかいな。


<韓国>

韓国については<米国>の項目で書いた。
現状維持のその日暮らし願望。
こうも覇気が無ければどうにもならない。

さらにドイツ統合時のコールのような役者が不足している。
戦略的発想で統一を構想できる人物がいない。
これは痛いね。

その韓国民だが、
北朝鮮が中国に料理され、
半島の分断が固定しそうな状況になれば、
彼らのナショナリズムは燃え上がるだろう。

現金といえば現金な話しだけど、
突如、民族愛が燃え上がり、
統一へのエネルギーが沸き起こる。
まあ、人間なんてそんなもんでしょう。
そしてここが「北朝鮮始末記」の
後半部分のキーポイントとなるでしょうね。



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by misaki80sw | 2005-02-14 22:23 | 韓国・北朝鮮関連