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by misaki80sw

娘通信♪版:今年の10大ニュース(後編)


10大ニュースの後編で~す。


では、第5位!

5位:自衛隊、イラク派兵
    ◇国連無関係の戦後初の派兵
    ◇派兵に際しての激しい論争

今年の2月8日、陸上自衛隊の本隊第1陣が
イラク南部のサマワに到着した。
目的はイラクの復興支援活動。
給水、公共施設の補修工事の指導・監督、
病院の技術指導の三本柱。

国連のPKO活動などを別にすれば
戦後初めての海外派兵。
これのもたらす意味は大きい。

いくら目的が「戦闘」ではなく、
復興支援活動だからといって、
これで戦後の日本のタブーは1つ破られた。
以降、国際情勢の変化により派兵が必要な場合は、
「国益論議」のみで派兵が出来る。
これは大きいよ。

大げさに言うと、
中東派兵は日本開闢以来の出来事。
第二次大戦中だってここまで来なかった。
当の日本人が思っている以上に、
諸国は日本の変化に神経を尖らせているでしょう。

さて、このイラク派兵に絡んで、
「派兵すべきか否か」の論議が日本国中を覆った。
これについては日を改めて書きたいと思います。



続いて、第4位。

4位:日中関係の険悪化
    ◇中国の覇権拡張
    ◇反日国家の強硬政策
    ◇日本のナショナリズムの目覚め
    ◇対中ODA打ち切りへ

2004年、国連改革に絡み、
日本の常任理事国入りが取りざたされた。
これに対する中国の反応は
常任理事国入りには反対というもの。
これが現在の日中関係を明確に物語っている。

多額の対中ODAも、
中国に譲歩し続けた外交姿勢も
何の意味も持たなかった。

 「日本の常任理事国入りには反対である」

明らかに戦後日本の対中外交は失敗だった。

2004年は、この日中関係を
象徴するような出来事が多かった。

◇東シナ海海底ガス田問題

◇サッカー・アジア杯での中国観衆の反日ぶり

◇中国原潜、領海侵犯問題
    
◇首相の靖国参拝への内政干渉
    
◇対中ODA打ち切り問題

中国も馬鹿だよ。
ここまで日本に対してなめた態度を取るのなら、
パール判事じゃないけれど、
ルクセンブルクのような小国であっても
立ち上がらざるを得ない。

この日中関係の悪化に関して
いろんな見方もあります。
たとえば、米国が日本を代理人として
中国を封じ込めようとしているとか、
日中の連合を潰すために、
米国が意図的に日中の離反を煽っているとか。

まあ、おそらく事実でしょう。
前述した「東アジア共同体」にしても
米国はかなり神経を尖らせていて
これに反対をしてますから。
日中の離反は彼らの思う壺でしょう。

でも、日本は米国の思惑を見抜いた上で、
これに乗らざるをえない。
ちょうど100年前の日露戦争時と同じで、
日本を対ロシアへの代理人に仕立て上げようとする、
英国の思惑に日本は応じ、
日英同盟を締結、日露戦争への道を突き進んだ。

中国の、反日国家戦略と
対外拡張主義に変化が生じない限りは、
日本はこの路線を進まざるをえない。

よく日中関係の悪化を心配する人が、

 「日本は中国と喧嘩すべきでない。
 中国に説いて、
 互いに不利益になることを諭すべき」

などと言うけれど、
これは空論に過ぎない。

日本がいくら融和を説いても耳を貸さないし、
譲歩すれば、その分踏み込んでくる。
日本の国益が侵害されるだけの結果となっている。

ああいう中国の強圧姿勢は、
「日本は軟弱だ」「押せば必ず譲歩する」
との彼らの見解によるもの。
これを改めさせねばどうにもならない。

要は、中国の国家理念を見つめること。
「富国強兵」
「対外拡張」
「国威発揚」
この種の理念を持っている限りは、
あの国は国力が増大すればするほどに
他国の国権を侵害する。

たとえば米国を見ればいい。
私は別に米国を賞賛する気は無いけど、
国家理念として、
「民主主義の普及」
「自由主義の伝播」
こういうものを本能としてもっている。

米国中心の現国際秩序が、
他国に面倒くさがられながらも
なんだかんだ言いつつ保たれているのも、
各国がこの米国流の理念に
一定の信頼感を寄せているからでしょう。
それがかつてのソ連との違い。

想像してみればいい。
もし、中国が米国に取って代わって、
国際秩序の主軸となった世界を。
そういう世界に住みたいか?
現在の米国主導の国際秩序よりも
素晴らしい世界だと思うか?、

国は、国力を拡大し、
国際社会に大きな影響を与えるようになれば、
国際秩序を形成する理念を持たなければならない。
それが「世界の覇者」としての資格。
米国はそれを持っている。
自由と民主主義。
でも、中国はそれを持っていない。
己の勢威を拡張することのみ。

こういう国の覇権拡大を許すべきではない。
こういう国が勢力を増大すればするほどに、
世界は暗澹たる未来を迎えるでしょう。

同じ東アジアの一国として
彼らの覇権拡大を食い止める方向で
日本は国家戦略を定めるべきだと思う。


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では、第3位!

3位:北朝鮮情勢の緊迫
    ◇北の核開発は止まらず。
    ◇六カ国協議は進展せず。
    ◇日本の経済制裁は?
    ◇二期目ブッシュ政権の対応は?

この件に関しては
書きすぎるぐらい書いてきたので
簡略に雑談風に留めておきます。

まず、日本の経済制裁について。

私が日本の論調を見ていて、
ある種、空恐ろしく感じるのは、
当初、対北朝鮮経済制裁とは、
日本人拉致問題に関して
北朝鮮の不誠実な態度に対する、
日本の国家意志の表明と抗議の意味で行うものだった。

ところが国民世論とマスコミ論調は、
日増しに変化をとげて、あれよあれよという間に
今じゃ「北朝鮮を崩壊させよ」が当たり前になりつつある。

おいおい、対北経済制裁は単なる手段ですよ。
目的自体がこうも簡単にすり替わっていいものなのか?
まあ、私は「北崩壊」論者だけど、
さすがにこの世論の変化、
それも無自覚・無意識な変化に驚かざるをえない。
ああ、これが日本だなと。

一国を滅ぼすわけですよ。
滅ぼしたってかまわないような国だと思うけど、
滅ぼすなりに準備と戦略を立てておかないと、
単に「頭にきたから滅ぼす」はまずいと思うよ。

次に、北朝鮮と米国に関して。

前に、北の核開発は彼らの国家的な本能であり、
米国の核拡散防止は国家原則であり、
いずれ、これが激突に至り、
情勢の大幅な変化が無い限り、
最終的には米国の武力行使に発展すると書きました。

この場合、米国の意図は2つのうちのどちらか。

1,核とミサイル関連の施設と技術の破壊

2,北朝鮮又は金体制の崩壊

1だけに限定するか、
1+2でいくかのどっちか。
これをよく見極めないとね。

おそらく2005年は
もの凄い年になるだろうね。
半島情勢は猛烈に激変するでしょう。

日本も心の準備と物理的な準備を
怠りませんように。


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ではでは、第2位!

2位:イラク情勢の泥沼化
    ◇米国、打開策見えず
    ◇死傷者と増える戦費

イラク情勢、出口が全く見えません。

来年1月の国会選挙も
どうもスンニ派はボイコットしそうな感じだし、
米国も気をもんでるでしょう。

米国として望ましいイラクとは、

◇イラクの秩序の安定

◇民主主義国家であること

◇反米国家にならないこと

この3つ。

では、どうやったらこの3つにたどり着けるのか?
これは難問だよ~。
占領しといて今さらなんだけど、
米国政府首脳は頭を悩ましてるだろうね。
嗚呼、こんな国、占領するんじゃなかったと。

考えられる策としては、
大兵を一気に投入してゲリラを殲滅すること。
50万人ぐらい投入すれば片が付くでしょう。
そして秩序を安定させた上で、
武力を背景に、シーア派・スンニ派・クルド人の
三大勢力を説得して議会選挙を行う。

これしかないね。
でも、その後はどうなるのか、
全く予想できません(笑)。
それだけイラクの状況って困難だということ。

で、米国の選択肢

1,大兵投入、ゲリラ殲滅

2,撤兵する

3,現状維持

3の現状維持は全く意味が無い。
現状維持とは、単なる流血と出費の維持。
状況打開につながるわけではない。

だから、1と2のどちらか。

1は現状突破の策だけど、
これをやってうまくいく保証なんてどこにもない。

2とは全てを失うこと。
イラク戦の意義、米国の国威、
ブッシュ政権の功績。
これを失う。
代わりに、これ以上の出血と出費を
止めることが出来る。

果たして米国はどちらを選択するか?
私は撤兵だと思う。
ブッシュ政権のあの「身の軽さ」から言えば、
採算に合わないとなると
さっさと撤兵するんじゃないかな。
2005年はその動きが見れそうな気がする。

ただし、その後のイラクはどうなるか?
混沌と秩序の崩壊。
パワーの空白地帯となる。

まさに兵は凶事なり。
安易に一国に侵攻するからこういうことになる。


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夜も更けて参りました。
では、第1位です!

1位:ブッシュ再選
    ◇単独行動主義の継続
    ◇財政赤字と貿易赤字
    ◇二期目は思い切ったことをやるかも

これは大きいよ。
ブッシュ氏再選。
日本の保守層は喜んだけど、
世界にとって、これは吉と出るか凶と出るか?

国家の国力の根本は経済力。
今、米国はこれがガタついている。

増大する財政赤字と貿易赤字。
世界最強の覇権国家が、
他国と交易をしたら必ず赤字を出してしまう。
米国経済は張り子の虎。
決して過小評価はしないけど、過大評価は禁物

この国の経済は、国債発行の借金と、
ドルを刷ることでなんとか回っている。
こういう不健全な状況がいつまで長持ちするか?

かつて、後ろから追い上げてきた経済大国日本を
どうにかこうにか突き放したものの、
今度はEUが後ろから接近中。
このEUとユーロの登場によって、
世界は米国+ドル以外に別な選択肢を持った。

ロシア・中国と、
外貨をドルからユーロに換える国が急増中。
この動きは止まりそうもない。

本来ならば、米国よ。
君んちの経済は休息が必要なんだよ。
外交手段で紛争拡大を防ぎ、
各地域の大国連中に地域安定の責を負わせ、
君は家でゆっくりと傷を癒すべきだった。

それが、単独行動主義の名のもと、
「9・11」のビン・ラディンの挑発に乗り、
アフガン・イラクと地歩を進めていった。
そのあげくのイラクの泥沼と戦費の増大。

人に器量の違いがあるように、
国家にも固有の器量ってものがある。
器量と地位の関係は、
適材適所をもって良しとする。
器量不相応の高位につけば、
本人は自滅し、周囲も迷惑する。
器量よりも低い地位は、
本人の不幸だし、組織の不幸である。
器量相応が原則。

米国よ、今の地位が君の器量にふさわしいか?
財政赤字で国債を乱発し、
貿易で赤字を垂れ流してる君が、
果たして世界秩序の中心に
現在と同じ姿で留まり続けることが、
世界にとって、あるいは君自身にとって幸福なことなのか?

二期目のブッシュ政権は
その答えを出してくれるだろうか。
あるいは答えが見いだせずに、
国家衰退への道を辿るのでしょうか?


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え~いつの間にやら日付は変わり、
12月31日となっております。
大晦日です。

今年の娘通信♪はこれで終わり。
更新は来年からとなります。

本年は、私のつたない文章をお読みいただき
ありがとうございました m(__)m
来年もイノベーションを旨とし、
精進いたしますので
よろしくお願いします。

では皆様、よいお年を (^.^)/
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by misaki80sw | 2004-12-31 04:59 | 日本(政治経済)