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by misaki80sw

多摩市、地下パイプによるゴミ収集を廃止。


地下パイプでごみ収集、多摩市が撤退

 収集車の代わりに、地下に張り巡らせたパイプを通して
 ごみを集める「管路収集」事業を、多摩市が今年度で廃止する。
 83年に国のモデル事業として導入され、
 「投入口にごみを捨てれば、後はお任せ」
 という手軽さが話題を呼んだ。
 だが、ごみの扱いが予想を大きく下回り、事業は赤字続き。
 リサイクルの流れにも取り残された。
 利用する企業は設備の見直しを迫られている。

 管路収集が行われてきたのは
 多摩センター駅周辺の約82ヘクタール。
 パイプの総延長は6640メートルで、
 27事業所、7公共施設、544戸の住宅が利用している。
 
 ごみ投入口から捨てられたごみを地下の貯留槽にため、
 掃除機の原理で、直径50センチの鉄パイプの中に
 時速90キロの空気の流れを作って、ごみを吸い集める。
 センターに運ばれたごみは、
 コンテナ運送車で清掃工場へ送られる。

   (アサヒ・コム)


う~ん、額面だけ見るといかにも未来的で
いいことずくめに見えるんだけどね~
現実ってうまくいかないね。

私も多摩市はちょくちょく遊びに行くけど、
こんなのがあったなんて知らなかったなあ。
今度、じっくり見てみよう。

地下パイプでゴミを集めるこのやり方は、
「ゴミの管路収集」「真空集塵施設」とか呼ばれている。
パイプに空気の圧をかけてゴミをスッと吸い込んでしまう。

同じ原理のやつが
北海道札幌市、千葉ニュータウン、幕張新都心、
新潟県長岡市、兵庫県芦屋市、
茨城県筑波学園都市、横浜みなとみらい21などにもある。

この写真は「みなとみらい」のゴミを送るパイプ↓

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で、これがシステムの解説図↓
筑波学園都市のやつね。

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コンセプトとしては、

◇その地区一帯に企業や商業施設を大々的に誘致。
      ↓    
◇企業からゴミ一キロあたり数十円の手数料を取る
      ↓
◇ゴミの管路収集開始。
      ↓
◆企業はお手軽にゴミを捨てられて大喜び。
◆市はゴミ回収の手間が省けてウハウハだ~

ってな感じの、未来図のはずだったんだけどね・・・

ところが、多摩市の場合、
公団が想定したごみの処理量は1日58トン。
しかし、実際にはピークの97年でも
処理量は1日7・6トンに過ぎず、
現在は6トン程度に減ったとのこと。
ああ、これじゃあ赤字ですな。

誤算だったのは、

◇大々的な企業誘致を行うはずが
 不況等で集まらなかったこと。

◇「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」の2つの投入口しかなく、
 きめ細かな分別が出来ない。
 作った当時は、それで十分と思われていた。

◇企業などが段ボールやペットボトルなどの資源ゴミを
 リサイクルに回し、有料の管路収集を使わない。

◇でも、施設の維持費だけはガッポリ取られる。

まあ、こんなとこですか。

多摩市以外の導入自治体も
同じ悩みを抱えているところが多いようで、
千葉ニュータウンなども
2010年を目途に廃止するとのこと。

千葉ニュータウン談話室:
 ごみ空気輸送システム、2010年めどに終了



ゴミの収集と処理って
各自治体も頭を悩ませているとこだけど、
この分野は悩みの分野であると同時に、
進歩の分野でもある。
悩みは試行錯誤を生み、
試行錯誤は工夫や新システムの創造を生む。
まさに日進月歩の分野。

多摩市の「管路収集システム」の反省点は、
いったん、こういう大規模システムを作っちゃうと、
状況が変わってニーズに合わなくなっても、
軽快な変更が難しいということ。
採算が取れなくなっても
一定期間は赤字を垂れ流す羽目に陥ってしまう。

あまり固定的な施設やシステムを作ると、
状況の変化について行けなくなるといういい見本だな。
これはゴミ処理に限らず、万機に言えることだね。



「みなとみらい21」のゴミ、管路収集システム
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by misaki80sw | 2004-12-03 13:37 | 日本(社会・世相)