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by misaki80sw

「東アジア共同体」への道・・進むべきか否か?


東アジア首脳会議に懸念 「米国外し」と国務省高官

 来日中のミッチェル・リース米国務省政策企画局長は30日、
 東京都内で講演し、
 来年末にマレーシアで初めて開催されることが決まった、
 東南アジア諸国連合(ASEAN)と
 日本、中国、韓国の13カ国による、
 「東アジア首脳会議」について「懸念」を表明、
 米国抜きで東アジアの秩序づくりを進める動きをけん制した。
 
 リース局長は私見と断りながらも、
 「米国は東アジアに権益がある」とした上で
 「米国を外して話を進めようとする機構づくりや
 新たな協力(の枠組み)」がアジアで進行していると指摘。
 東アジア首脳会議は「そうした構想の一つだ」と批判し、
 米国関与の必要性を力説した。

   (共同通信)


1991年、マレーシアのマハティール首相は、
当時のEC(ヨーロッパ共同体)を念頭に置きつつ、
東アジア経済協議体(EAEC)を提唱した。

アジア諸国による経済・貿易の共同体。
当時のASEAN6カ国と
日本、韓国、中国、インドシナ諸国を加えた連合構想。
これに真っ向から反対したのは米国。
まさに逆鱗に触れるという感じで、
米国は猛烈な圧力をかけ、
この構想を潰してしまった。

さらに1997年のアジア金融危機。
日本は「アジア通貨基金構想」を提唱し、
アジア諸国による通貨と金融の防衛を訴えた。
だがこの時も、IMFを隠れ蓑とする米国によって、
この構想もあっさりと潰された。

で、上記ニュースの「東アジア首脳会議」への反対。
米国も敏感だね。
EUのような地域間ブロックを
アジアに作られるのを極度に恐れている。
中国史の故事で言えば、
強大国秦に対抗する六カ国同盟の「合従」策を、
秦が個別同盟の「連衡」策で潰したようなものか。

「東アジア首脳会議」については
以下のニュースでご覧あれ。

ASEAN、日中韓を入れた東アジア首脳会議の開催で合意

私がこのニュースを取り上げたのは、
米国の圧力に負けずに
「東アジア首脳会議」を推進せよ!
と言いたいためではない。

米国のいらざる圧力は不愉快だけど、
それ以上に不気味に感じていることがある。
それは、最近「東アジア共同体」なる構想が、
やたらと具体化しつつあること。

日本・中国・韓国・ASEAN諸国。
これら諸国の政治・経済ブロック。
まあ、EUを念頭に置いてるのは間違いない。

試みに「東アジア共同体」を
グーグルで検索してみればいい。
いろいろな情報が飛び込んでくる。

上記ニュースの「東アジア首脳会議」は、
この「東アジア共同体」の第一歩と
明確に位置づけられている。

おいおい、国民的な議論も無しに、
この種の国家戦略を何故進めていくのか?
いつのまにか急速に進んでいる動きに
唖然とせざるをえない。

東アジア共同体に向けて、予想外に早い動き

韓中日3国、通貨統合問題を論議中 日本大使が明かす

私は、国民的議論うんぬん以前に、
この構想自体に危機感を感じている。
それは中国の存在。

あの富国強兵国家・大陸国家と共同体化することが、
果たして日本にプラスになるのか?
自国の利害優先に覇権を拡張しつつある中国に、
日本の命運の一端を握られていいのか?

私は、組むならば大陸の利害関係に囚われない、
海洋国家同士の組み合わせがベストだと思っている。
日本・韓国・ASEAN・台湾、
オーストラリア・ニュージーランド等々。

ちなみに、日本でこの構想推進の中核となっているのは
この団体です↓

東アジア共同体評議会

2004年5月に結成。
ざっと見る限りは政界・財界・言論界を
巻き込んだものらしいね。

私が思うに、この構想の進展速度の速さは、
おそらく中国が賛成をしてるからでしょう。
国策として推進しているのではないかな?
もちろん「リーダーは俺だよ」と
思ってるんでしょうね。

それに日本の政界・財界人、
そして官僚の一部が乗っかるという格好でしょう。
おそらく最近の対中関係の悪化で、
すっかり勢力を弱めた親中・媚中派が、
この構想を新たな理念として動いてるのでしょう。
外務省のチャイナ・スクールとかね。

さらに昔から、
連綿と日本の言論人の心情に抜きがたく潜んでいる、
「アジア諸国の連合」という麗しき理念に触発されて
この動きに同調している保守系人士もいるでしょう。


さて、この「東アジア共同体」への動きに関しては
これからも取り上げていくつもりです。
今日は取りあえずジャブ程度で。



JOG Wing:『東アジア共同体』という悪夢

「東アジア共同体」構想 戦略面依存続く
 金融基軸ない・中国が圧倒


東アジア共同体とASEAN 関連タイムテーブル
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by misaki80sw | 2004-11-30 21:13 | 日本(政治経済)