中国「水増しGDP」調査に乗り出す。
2004年 11月 10日
今日は中国絡みのニュースばっかり。
中国ネタの大量豊作日なんです(笑)。
☆【中国】「水増しGDP」許さず、地方政府調査へ
地方政府による国内総生産(GDP)水増し問題で、
全国人民代表大会常務委員会はこのほど、
統計方法を検証する会議を開催し、
全国規模で調査を始めることを確認した。
中国の経済指標については
海外を中心にその信ぴょう性に疑問の声が上がっており、
信用回復に本格的に乗り出した形だ。
ただ、中央政府部門でもこれまでの統計方法に
不備があることも判明しており、
今後、中央・地方ともどこまで
国際基準に近づけるかは未知数ともいえそうだ。
中国では7月、
今年上半期(1~6月)のGDPの伸びで、
全国の数値と地方政府の数値に
大きなひらきがあることが発覚。
全国平均が最も低く、
地方政府が高いという現象が問題となった。
国家統計局によると、
経済指標などの数値の水増しは、
地方政府幹部の手柄強調のために
行われていることが分かっている。
自分が担当する地域の経済発展ぶりを
強調するための手段として、
意図的に数値を操作しているというのだ。
ただ、国家統計局自体も統計数値が
実態を反映していない面があることを認めている。
その代表的なものは第3次産業の評価だ。
1993年に同局は初めて
第3次産業に関する全国調査を実施。
当時、全体の産業の中で第3次産業が占める割合は
28%から34%に引き上げられた。
しかし、現在、この数値は31%となっておりており、
同局の職員も「この10年間で第3次産業は
急成長していることは間違いない。
この数値は低すぎる」と指摘。
国家統計局の集計方法にも
問題があることを認めている。
(NNA)
これは前々から言われていたことだよね。
だから私なんかは
「中国経済急速発展!」なんて報道があっても、
ホントかいなって、いつも思ってた。
たとえば、上記ニュースにも書いてるけど、
2004年上半期のGDP成長率。
これは仰天系経済数値として有名になった。
中国各地方の省・自治区・直轄市で
2004年上半期のGDPの伸びが最も高かったのは
内モンゴル自治区の18.7%。
最も低かったのは海南省の10.3%。
平均すると地方の伸びは12.7%。
で、全国の伸び率はと言うと・・・・9.7%。
地方全体の平均値が全国値を上回るという、
摩訶不思議な統計だった。
さすがにこれは全世界で反響を呼んだ。
中国自身にとっても赤っ恥で、
結果、上記ニュースの地方政府への調査と相成った。
まあ、これは結局、
独裁体制の弊害でしょう。
歴史上しばしば起きてるパターン。
体制内や体制外において、
相互監視・相互チェック機能が働いてない。
権力内部の監査部門や
マスコミのチェック機能の不在だね。
巷で中国の発展がよく取り上げられてるけど、
確かに経済発展はしてるんでしょうけど、
話し半分ぐらいがちょうどいいと思うよ。
くれぐれも、中国万歳の経済評論家や、
三流マスコミに流されませんように。
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