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by misaki80sw

東シナ海某国潜水艦事件、自衛隊「海上警備行動」。

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領海内に国籍不明潜水艦 海自に警備行動発令

 国籍不明の潜水艦が十日早朝、
 石垣島と宮古島の間の日本の領海内を、
 南から北に潜水したまま通過していることが判明し、
 大野功統防衛庁長官は同日午前八時四十五分、
 自衛隊法八二条に基づき、小泉純一郎首相の承認を得て、
 「海上における警備行動」(海警行動)を発令した。
 この事態が「治安の維持のため、特別の必要がある」
 (同法)と判断した。
 
 その後、「潜水艦は領海内を脱出した」
 (細田博之官房長官)というが、
 中国の潜水艦との見方も出ており、
 防衛庁は追跡して、国籍などの確認を急いでいる。 
 海警行動発令は平成十一年三月の能登半島沖で
 北朝鮮の工作船とみられる不審船が
 領海侵犯した際に発令されて以来二度目となる。

 小泉純一郎首相は十日昼、首相官邸で記者団に
 「遺憾だ。わが国の領海内に国籍不明の潜水艦が
 入っているということはいいことではない」と述べた。
 
 政府筋によると、発見された海域付近に支援船も航行しており、
 「国籍不明の潜水艦は中国潜水艦とみられる」としている。
 日米軍事筋は、ハン級SSN(攻撃型原子力潜水艦)の
 可能性があるとの見方を示している。

   (産経新聞)


この潜水艦、この関連らしいね↓

種子島沖に中国の潜水艦救難艦
海上自衛隊:中国海軍艦艇の動向について

時系列的にまとめると、

◇8日昼頃、
 鹿児島県種子島の日本の排他的経済水域で、
 中国海軍の潜水艦救難艦「861」と
 航洋曳船「トゥーヂョン830」を
 海上自衛隊の護衛艦「あけぼの」が確認。
 両艦艇は5日から同海域で針路や速度の変更を繰り返した。

◇10日04:40頃、
 石垣島の南西地点にて海自のP3C(対潜哨戒機)が
 不審な潜水艦を発見、追跡を開始。

◇06:00過ぎ、
 潜水艦は陸地から
 12マイルの領海と公海の“線上”に達する。
 
◇06:25、
 海上保安庁は監視のため航空機を派遣。

◇06:30過ぎ、
 海上自衛隊は潜水艦が
 「完全に領海内を航行中」であることを確認。

◇海上自衛隊はP3Cのほか、
 護衛艦「くらま」も対潜哨戒ヘリにより、
 不審潜水艦の追跡を行う。

◇08:00頃、
 不審潜水艦、潜航したまま領海外へ。

◇08:45、
 大野功統防衛庁長官は自衛隊法八二条に基づき、
 小泉純一郎首相の承認を得て、
 「海上における警備行動」(海警行動)を発令。

◇引き続き、P3C哨戒機による追尾続行。


こういう流れみたい。

「海上警備行動」っていうのは、
普通、不審船や武装工作員などによる不法行為への対処は、
警察や海上保安庁などの任務。
しかし、警察・海保で対処が困難な場合、
「海上における人命もしくは財産の保護
または治安の維持のため特別の必要がある場合」、
自衛隊法八二条(海上における警備行動)に基づき、
防衛庁長官は首相の承認を得て、
自衛隊に必要な行動をとることを命じることができる。

内容的には威嚇射撃や
正当防衛・緊急避難による射撃程度だね。
有無を言わさず撃沈しちゃえってことじゃない。

今回、日本政府は
この不審潜水艦が中国海軍のものであるとは、
明言していない。

領海内潜航した潜水艦の国籍など判明せず
 引き続き追尾=官房長官


いろいろなニュースでは「中国艦」と言ってるけど、
あくまでも「防衛庁筋」とか
「政府関係者によると」という言い回しで
政府が言明しているわけじゃない。

ちなみに、潜水艦のスクリュー音は
人間の指紋と同様に固定の「音紋」を持っている。
つまり音の固有のパターンであり、
この音紋をデータとして収集、分析、
音源を特定しておくことが対潜作戦の基礎となる。

今回、海自は不審潜水艦の音紋を探知しているだろうから、
政府もどこの国のかはハッキリと分かっているだろう。
まあ、実際のところ中国艦なんだろうけど
明確には言わないね。
ここらへん慎重なのか、ビビってるんだか・・。

読売新聞の記事によると
中国?の潜水艦が領海侵犯
 政府が海上警備行動発令

海上自衛隊は8日からこの潜水艦を追跡していたとのこと。

おそらく8日に、
中国海軍の潜水艦救難艦と航洋曳船が出てきた時点で
あれこれと追跡・情報収集を始めてたんでしょう。
あるいはそれ以前からかも。


さて、この事件に関する毎日新聞の記事をご覧あれ。


<不審潜水艦>中国の潜水艦か
 海上警備行動発令に疑問符も


 今回、海上警備行動を発令した政府の対応には、
 説明不足を指摘する専門家もいる。 
 東京国際大学の前田哲男教授(軍縮安全保障論)は
 「天然ガス田開発を巡り、
 日中が緊張している海域でもあるので、
 過剰に反応したのかもしれないが、
 より抑制的に対応すべきだったのではないか」と指摘。
 そのうえで、
 「仮に故障した船を潜水艦が助けにいっただけだとしたら、
 海上保安庁で十分対処できるはず。
 情報不足で判断できないが、
 法的な要件を満たしているかどうか疑問を感じる」と話した。

   (毎日新聞)


馬鹿言ってんじゃないよ。

 仮に故障した船を
 潜水艦が助けにいっただけだとしたら、
 海上保安庁で十分対処できるはず。

国際海洋法の「領海内の無害通行権」を主張するには、
潜水艦は国旗を掲げ浮上航行する必要がある。
それをやらずに潜水したままで勝手に通ってるわけだから、
海保の巡視船で対応出来るわけないでしょう。

ちなみに一番上の潜水艦の画像は
去年11月に大隅海峡を浮上航行していた、
中国海軍のミン級攻撃型潜水艦(2113トン)の写真。
これが本来の他国領海の通過の仕方。
国旗を掲げてるのが分かるでしょ?

自分とこの領海を勝手に潜水通航されて、

 日中が緊張している海域でもあるので、
 過剰に反応したのかもしれないが、
 より抑制的に対応すべきだったのではないか

などと言っている。
さすが毎日、アホかとしか言いようがない。

ちなみに、この東京国際大学の前田哲男教授なる人物。
左翼系媒体で軍事評論などでよく登場する人物。
大学教授兼軍事評論家。

東京でイラク派遣差し止め訴訟(3月17日)
 軍事評論家の前田哲男さんら
 毎日一人ずつ100人以上の提訴運動


憲法を守ろう!ヒロシマ集会:
 前田哲男先生講演会


いかにも、その筋の人だよね(笑)。


先日、防衛庁の「防衛力のあり方検討会議」の
最終報告がマスコミにリークされたけど、

防衛庁、中国の対日攻撃想定
 資源対立など3ケース


その中で、中国の対日攻撃を3パターンに分けて想定している

1,中台紛争が起きた場合、
 在日米軍に対する支援を日本に行わせないため、
 局地的に対日攻撃。

2,尖閣領有権問題で
 中国の国内世論の批判が中国共産党に向かい、
 指導力を脅かすほど拡大すれば、
 世論の矛先を国外に向けるため尖閣諸島に武力行使。

3,日本が断固とした対応を取らないと中国が判断した場合、
  海洋権益で不法な行動に出る。

今回の事件は、この3に関係してくる。

事件一報を受けた政府首脳の頭に
この「3」がよぎったと思うよ。

今や、東シナ海は「一触触発」の海だな。



平成16年版防衛白書:
 不審船・武装工作員などへの対応


国際派日本人養成講座:
 北朝鮮工作船を逃がした理由

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by misaki80sw | 2004-11-10 20:22 | 日本(政治経済)