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by misaki80sw

中学教諭、前大戦肯定で問題視・・・戦争の観点。


太平洋戦争開戦に肯定的な教材を配布
 
 高崎市内の中学校で七月、
 国語の教諭が「平和教育」の補助教材として
 太平洋戦争開戦をやむを得なかったと、
 とらえる内容の文書を
 二年生の全クラスに配布していたことが五日、
 市議会教育福祉常任委員会で明らかになった。

 配布されたのは
 「教科書が教えない歴史 おじいちゃん、それ本当なの?」
 「日本って、そんなに悪い国だったの?」
 などの表題が付いた三種類の文書教材。

 その内容が「戦わなければ日本人も
 白人たちの奴隷になっていただろう」など、
 「歴史の一般的評価からかけ離れている」ことから、
 同委員会で一部委員が
 「きちんとした対応を」と市教委に指導を求めた。

 同校によると、文書教材は夏休み前の七月、
 国語の時間で「平和について」の授業に使用するため、
 二年生の全クラス(三クラス)の生徒に配布された。
 配布直後、一部父母からも
 内容を問題視する声が上がった経過もあったという。

 同校長は「(同教諭は)平和にはいろいろなとらえ方がある、
 という資料として使ったと言っている」と説明した上で
 「教育は中立でなければならない。
 誤解を招いた点については配慮が足らなかった」と述べた。
 市教委は「(文書教材の)内容と、
 どのように使ったかを調べ、
 指導すべき点があれば指導したい」としている。

   (上毛新聞)


全く関係ない話しから始めます。

先日、新紙幣が発行された。

◇千円札:夏目漱石→野口英世
◇五千円札:新渡戸稲造→樋口一葉
◇一万円札:福沢諭吉のまま

この顔ぶれ見て、
やたらと文化人を選びたがるな~と
思ったのは私だけだろうか?
政治家を避けてるよね。

政治家・軍人・武将・英雄たち。
日本の歴史の中で燦然と光芒を放つ歴史上の偉人たちは、
何故か紙幣の顔になれない。
とくにここ数十年はね。
昔は秀吉とかあったみたいだけど。

結局ね、理由は2つでしょ。

1,軍事=戦争=悪という戦後的価値観。

2,政治家は評価が難しい。
  一定の時代を経ないと評価が固まらないし、
  一方から見れば英雄であっても、
  他方から見れば極悪人に見える。

たとえば、維新の英傑連中を、
紙幣の顔にしてもいいじゃん。
坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、吉田松陰。

でも、実現はおそらく困難でしょう。
西郷は難しいだろうね。
最後は賊軍になっちゃったし、
なにより「征韓論」で某半島国家が反発するでしょう。
大久保なんかも「富国強兵」の観点で
「帝国主義国家を樹立し・・うんぬん」ってことで
猛反対が起きるだろうね。
吉田松陰も馬鹿左翼が反発するでしょう。
なんとかなりそうなのは、
全方位的に人気がある龍馬ぐらいか。

これは戦国の英傑連中も同様。
信長、秀吉、家康、信玄、謙信。
こういう綺羅星の如き個性が
全く考慮されないのは悲しいね。

ホント、政治家・軍人って評価が難しい。
ここらへん、科学者や文学者や
芸術家などとはえらい違い。
なんせ、活躍の陰に
流血がついて回ることが大半だからね。
特に激動の時代はそう。

で、私が何が言いたいかというと、
上記ニュースの太平洋戦争。
いわゆる「戦後的価値観」から見れば
あの戦争は悪そのものとなるんだろうけど、
歴史ってそんな安直なものか?
私はそうは思わない。

前大戦の評価は人によっていろいろあるでしょう。
また、切り口によっても
いろいろと違う側面が見えてくる。

◇米英=民主主義=善
◇日独=全体主義=悪

ああ、こういう観点もあるだろうさ。

でもね、

◇米英=白人優越の世界
◇日本=これをぶっ壊す。

こういう切り口もある。
現に戦後、多くのアジア・アフリカの植民地が
独立したのも事実。

アジア・アフリカ・中東の欧米植民地下で
多くの独立運動の志士たちが
緒戦の日本の快進撃に胸を躍らせ、
良き刺激となったのも事実。

だが、日本も「東亜解放」のイデオロギーのみで
純に純に戦争を遂行したわけではない。
朝鮮半島と中国大陸の利権確保、
アジアでの生存権確保という利己的目的も
一緒くたに抱えていたのも事実。

米英連合国とて聖なる民主主義国家というわけじゃない。
そこには各自の国益追求や、
さまざまな錯誤、残虐行為の数々があった。
ABCD包囲網で日本を追いつめ、
東京大空襲や広島や長崎での一般市民の虐殺。
あれが虐殺でなくてなんだろうか?
また、事後法による裁判という、
文明国家にあるまじき東京裁判。

戦争というものは
単純な善悪論でスパッと切れるものじゃない。
こういう政治的な事象というものは
一律な評価は難しい。
でも、何らかの評価を試みようとするならば、
多種多様な観点から眺めてみる態度が必要となる。
子供に前大戦について考えさせるならば、
いろいろな視点の資料を与えるのは当然のこと。

米英による民主主義陣営の勝利、
「大西洋憲章」的な側面を教えるのなら、
同時に昭和18年の「大東亜会議」を教えるべき。

中国大陸の侵略と半島の植民地化を言うのなら、
戦後の米議会でのマッカーサー証言、
「日本の自衛戦争」発言も提示すべき。

日本軍のアジア占領と反日ゲリラを教えるのなら、
インドネシアでの義勇軍設立と、
戦後の独立戦争への貢献も教えなさいよ。

広島・長崎の戦争の悲惨さを教えるのなら、
東京大空襲の米軍の計画的な焼夷弾投下と
「計数的立案」による市民の殺戮も教えるべき。
ロバート・マクナマラの証言とかね。

さらに真珠湾攻撃の華々しい戦果。
南方攻略戦の快進撃とマレー沖海戦。
そしてミッドウェー海戦とガダルカナル島の飢餓。
インパール作戦の胸苦しい悲惨さ。
沖縄戦と海上護衛戦の敗北。

戦争に関わる多種の要素、多種の観点を提示すればいい。
そこに見えるのは国家と国家の理念と戦略の激突。
勝利と敗北、大義と利己心、高徳と怯懦、悲惨と勇敢。
様々なる「歴史」というものが見えてくるでしょう。

さて、上記ニュースの高崎市の中学校教諭。
何か問題でもありますか?

 太平洋戦争開戦を
 やむを得なかったととらえる内容の文書を
 二年生の全クラスに配布していた

そういう側面だってあるじゃないか。
ABCD包囲網、ハル・ノート。
ルーズベルトの政略。

また、これは同時に
日本の国家戦略の失敗例でもある。
無謀な戦争、強大国を相手の成算無き開戦。
日露戦争以後の国家戦略の失敗のツケを、
国民の生命と血で贖った悲しき過去。

多様な側面を教えてこそ真の歴史授業。
単純な善悪論で物事を裁くなかれ。
ましてや、我々の母国の歴史じゃないか。
「日本の失敗例」を単なる悪と捉えず、
そこから多くの教訓を見いだすならば、
負け戦も報われるというものでしょう。



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by misaki80sw | 2004-11-08 00:17 | 日本(政治経済)